近隣トラブルにならない過ごし方

近隣トラブルの対処法・相手に迷惑をかけないためのマナー

近隣トラブルの対処法や苦情を言われない過ごし方、悪臭や騒音問題を解決する方法や同じマンションの住民や隣人とのトラブルに巻き込まれてしまった場合の相談先を具体的にまとめました。マナーを守り近隣トラブルに発展しない行動をとりましょう。

近隣トラブルの対処法・相手に迷惑をかけないためのマナー

近隣トラブルを回避して平和に暮らす方法を知っておこう

近隣トラブルを回避したい方に、トラブルを防ぐ過ごし方をお伝えします。核家族化が進み、ご近所づきあいが減る中で増えているのが近隣トラブルです。最初はちょっとしたきっかけだったのに、大きなトラブルに発展するケースも多々あるので、新居へ新しく引っ越す予定の方や近隣トラブルにお悩みの方は対処法を知っておきましょう。

小さい子供がいる場合は気をつけたい近隣トラブルに多い騒音問題の対処法

家の中で走る子供

近隣トラブルで多いのが騒音問題です。騒音トラブルの原因は家庭環境によってさまざまですが、子供がいる家庭では子供の足音や声、ペットのいる家庭では犬や猫の鳴き声が引き金になることがあります。

子供やペットのいない家庭でも、足音や音楽、掃除機の音や生活音、日曜大工の音などさまざまな音がきっかけになります。

騒音トラブルは対策することが可能なので、ここでは騒音トラブルの対処法と過ごし方についてみていきましょう。

足音などの生活音を防ぐにはコルクマットやじゅうたんを!

騒音トラブルにならないためには、防音対策が必要です。まずおすすめなのが床にコルクマットやじゅうたんを敷き詰める方法です。厚みのあるパズルマットやジョイント式のマットであれば、防音効果が期待できます。

子供には家の中で跳んだり走ったりしないようにしつけをすることも大切ですが、「じっとしていて」と言うのは酷な話です。小さな子供がいる場合は足音を気にしなくてもすむよう、1階や防音性の高い住宅を選ぶようにしましょう。

子供の足音対策・近所からの苦情を未然に防ぐ対処法
子供の足音対策・近所からの苦情を未然に防ぐ対処法

家事の時間に配慮して夜遅い時間の掃除や洗濯は避ける

部屋の中で掃除機をかける主婦

意外と響いてしまうのが掃除機や洗濯機の音です。特に深夜の洗濯や掃除の音はトラブルの原因となるので、時間帯に気を配り、洗濯や掃除は深夜に行わないようにしましょう。

どうしても洗濯をしなければならない場合はコインランドリーやクリーニングを活用すると良いでしょう。ちょっとした汚れ物なら洗濯板と石鹸を使い、お風呂に入ったついでに洗ってしまえば時短と節約になります。

掃除機をかけたいときはフローリング用ワイパーやモップ、粘着テープをつかえば音がしないので、時間を気にせず掃除ができます。

楽器は演奏する時間帯だけではなく音の大きさにも注意

子供の習い事や大人の趣味でピアノやバイオリンなどの楽器をやっている方も少なくありません。そもそも楽器は音色が響くように作られているので、想像以上に音が響き渡り外まで聞こえている場合があります。自宅で楽器を演奏する場合にはしっかりと対策をしておきましょう。

長時間楽器を演奏する場合はサイレント機能が付いた楽器を使用しましょう。電子ピアノや、サイレントピアノなど音に配慮した楽器を使えば好きな時間に演奏ができます。

やむをえず音を消さずに演奏する場合は、時間帯に配慮しましょう。朝9時前の早い時間や夜7時以降の演奏は音がそこまでうるさくなくても非常識と感じる人が多いので止めておいた方が無難です

音楽鑑賞はヘッドフォンを付けて聴く

自宅の音楽鑑賞も場合によっては騒音トラブルになります。自分ではあまり気が付いていないだけで、隣の部屋や上下の部屋に響いていることはよくあります。

いつも部屋にいる時に隣の部屋の音が聞こえてくるのであれば、自分の部屋の音も漏れている可能性が高いでしょう。大きな音で楽しみたい場合は、ヘッドフォンやイヤフォンを付けましょう。

ペットの足音や鳴き声に注意してしっかりとしつけをする

鳴き声や足音など、ペットの騒音トラブルも多くあります。子供の声や足音以上に遠くまで聞こえることもあるのでペットを飼う際はしつけの仕方を学び、しっかりと訓練するようにしましょう。

悪臭問題で近隣トラブルになる前の対処法

靴の臭いをかぐ子供

匂いが原因の近隣トラブルもよくあります。多いのがタバコのトラブルですが、最近では洗濯物の柔軟剤による香害も、苦情の原因になります。匂いに関するトラブルの対処法と過ごし方をみてみましょう。

タバコのニオイは非喫煙者にとって我慢できないもの

部屋の中がタバコ臭くなるのが嫌で外でタバコを吸う方も多いですが、外で吸ったタバコの煙はよそのお宅の換気扇や窓から侵入するおそれがあります。

吸わない人にとって、タバコの煙は少量であってもかなり鼻につくもの。近所に外でタバコを吸う人がいるのでベランダの窓が開けられない、窓を開けていると部屋の中がタバコ臭くなるという状況では、近隣の方のストレスが溜まってしまいます。

小さなお子さんがいるお宅は、タバコの匂いにとくに敏感です。ベランダや庭でタバコを吸う以外に換気扇の下で吸う場合もダクトから外に排出された臭いで苦情を言われることがあるので注意が必要です。

愛煙者にとっては家でも外でも換気扇の下でさえタバコが吸えないなんて…という気持ちになるでしょう。トラブルのもとを断ちたい場合は、喫煙スペースや電子タバコ、空気清浄機を併用するのも一つの手です。

洗濯をする際には必要以上に柔軟剤を使いすぎない

強い香りや好まない香りが頭痛や吐き気の原因となったり、柔軟剤に含まれる化学物質に過敏に反応することで体調不良になってしまう体質の人もいます。
香りがする柔軟剤の使い方にも配慮が必要です。衣類に柔軟剤の香りを残すために、洗濯の際に既定の量より多く柔軟剤を入れることはありませんか?

使っている本人にとっては心地の良い香りであっても、外に干している洗濯物から柔軟剤の香りがすることで悩んでいる方もいます。

飼い主が慣れて臭わなくなっているペットのニオイに気を配る

一点を見つめる飼い猫

自分では気付きにくいのがペットの匂いです。犬や猫を始めとする動物には、周りに自分の存在を知らせるために匂いを強く発するための臭腺(しゅうせん)があります。特に夏場など、窓を開ける季節には匂いが強くなりがちです。

一緒に過ごしている飼い主が気付いていないだけで、悪臭が漂っている場合もあります。トラブルを回避するためにも、動物のフンや尿はこまめに処理しましょう。小屋を綺麗に掃除したり、ペットの体を適度に洗ってあげることも必要です。

清潔にすることはペットの健康にも良いですし、こまめに綺麗にすることで匂いが防げるので近隣トラブルを回避することができます。ペットの匂いは自分が気にならなくても、他人は気になるものだと自覚することが大事です。

自宅でバーベキューをする場合は煙と時間帯に配慮する

庭でバーベキューを楽しむ方も多いですが、庭で調理をすると煙が風に乗りかなり遠くまで匂いが届きます。知人が集まってBBQを行う場合は、騒音トラブルにつながることもあるでしょう。

騒音トラブルや煙などにおいの苦情を避けるためにも、お昼時や夕飯時のみにして遅くまで続けないようにするのがマナーです。

近隣トラブルを避けるために守るべきマナー

挨拶や駐車場の止め方など、マナーに関することも近隣トラブルのきっかけになります。共有部分の私物化やゴミ捨ての分別などは、大きなトラブルにつながることがあります。気持ちよく暮らすためのマナーを確認しておきましょう。

引っ越しの挨拶をしておき普段も会ったら必ず挨拶をする

引越しのあいさつをする夫婦

引っ越してきた時に肝心なのが引越しの挨拶です。マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、音が直接響く可能性が高い上と下の階のお宅と、左右隣の家には必ず挨拶をしましょう。一軒家の場合は向こう3軒両隣に挨拶をしておきましょう。

引っ越しの挨拶をするときの手土産は、布巾や洗剤のセットなど生活用品を選ぶと喜ばれます。さらに自治会がさかんな地域では自治会長さん、賃貸物件の場合には大家さんに挨拶をしておくとトラブルがあったときも安心です。

会ったら必ず目を見て笑顔で挨拶をする

挨拶はなるべく自分からするようにしましょう。すれ違ったときに挨拶をする場合は、相手の目を見て笑顔ですると印象が良くなります。気持ちの良い挨拶をしていれば「この人はきちんとした人だな」と好印象に受け取ってもらえます。特に年配の方は挨拶がないと気にする方が多いです。

駐車場や共有部分を私物化して使うとトラブルのもとに

お客様用の駐車場に車を停めっぱなしにしたり、廊下などの共有部分に私物を置いたりといった共有部分を私物化する行為も、トラブルに発展します。共有部分はみんなで使うスペースです。「ちょっとだけだから大丈夫」といった自分本位の考えで共有部分を占有してしまうと他の人が通れなかったり、使えなかったりとても迷惑です。共有部分を使う場合にはルールをしっかり守りましょう

自治体のゴミ出しのルールをしっかりと守る

家の中のゴミを集めている主婦

ゴミ出しのルールに気を付けることも大切です。住んでいる自治体によってゴミ出しのルールはさまざまです。ごみの分別が細かくなった分、ゴミ出しのトラブルも発生しがちです。

トラブルを防ぐためには、住んでいる自治体のゴミ出しルールをしっかり把握しておくことです。わからない場合は住んでいる地域の役所に行けば、ゴミ出しの詳しいルールが書かれた表や冊子などがもらえる場合もあります。ルールに従ってゴミを分別すればトラブルを回避できます。

いつでも出せる形態の家庭ゴミ収集場以外は、前日の夜にゴミ出しをしないようにしましょう。朝はバタバタするのでついやってしまいがちですが、前日にゴミを出しておくとカラスに荒らされる可能性もあります。ゴミ出しのルールを守ることで近隣トラブルを回避しましょう。

近隣トラブルに巻き込まれた場合はどうすればいい?

図解:近隣トラブルに巻き込まれた場合は?

さまざまな対処をしていても苦情を言われたり、近隣の人のマナーの悪さに悩まされることもあるでしょう。近隣トラブルに巻き込まれたらどうすればいいのでしょうか?具体的な方法を確認しておきましょう。

トラブルが大きくなる場合があるので直談判は避ける

直接苦情を言ってしまうと、お互いに感情的になりやすいため、直談判するのはおすすめできません。かえってトラブルが大きくなったり、関係の修復が難しくなることもありえます。腹が立ったからと言ってすぐに行動に移すのではなく、できるだけ冷静に対処していくことが大切です。

自分が苦情を出す場合は大家さんや管理会社に相談する

マンションなどの集合住宅に住んでいる場合は、大家さんや管理会社に相談してみましょう。苦情を言った人が誰かわからないように、回覧板で回したり掲示板に貼り紙をしたりと間接的に住民に注意を促してくれます。注意された側も冷静に対処できるのでおすすめの方法です。

一軒家に住んでいて苦情を出す場合は自治体に相談する

一軒家の場合は、市役所など住んでいる市町村の自治体に相談してみましょう。生活課や環境課など暮らしのトラブルに関する相談を受付ける窓口があります。

相談に乗るというスタンスですが、トラブルへの対処方法を助言してもらえます。ペットの糞尿対策用の看板などトラブルに対処するグッズを無料で配布している地域もありますので、住んでいる自治体に確認してみるといいでしょう。

近隣トラブルはお互いの思いやりで防ぐことができる

近隣トラブルの対処法に必要なのは、自分がされたらどんな気持ちになるかという第三者の目線です。「これをすると近隣の方の迷惑でないか?」と考えて、思いやりを持って過ごせば引越しなど、多額の費用がかかってしまうケースにまでは発展しないでしょう。

近所付き合いのコツを参考にして、過ごしやすい雰囲気を作っておけば近隣トラブルに巻き込まれる可能性はぐっと減ります。近隣に住む者同士、マナーを守って気持ちよく暮らしましょう。