子育てHOWTO

地頭がいい子を育てる方法

地頭がいい子供に育てたい!自ら考え生きる力を付けるために

地頭のいい子に育てたい!地頭がいいとは学校の成績がいいことではありません。人生勉強だけではないと何処かで感じているからこそ、大切にしたい子供の考える力。地頭の良さとはどのようなことをいい、子供の人生を豊かに育みたいからこそ知っておきたい地頭力を鍛えるには親の接し方を解説します。

地頭がいい子に育てたい!

【地頭(じあたま)】という言葉をご存知ですか?よく言う「頭がいい」が成績や知識の面を褒めることばであれば、「地頭がいい」とは「考え生き抜く力がある」といったところでしょうか?

親ならば誰しも我が子を「頭の良い子に育てたい」「いい大学に合格して欲しい」「いい会社に就職して欲しい」などと、(子供にはち伝えないものの)心の中で思ってしまうことがあるでしょう。ですが、成績だけが全てではない、と心の奥底では知っているはずです。山あり谷ありの人生、勉強が出来るだけで乗り越えていこうとするのは少々甘い考えといえます。

だからこそ、もし、地頭の良しあしが子供の将来の可能性にも関わってくる部分があるなら、ちょっとこれは見過ごせません。子供の将来の可能性をグングン広げてあげるためには、地頭の良さは重要になってくるのです。
そこで今回は【地頭がいい子を育てる方法】をご紹介していきます。この記事を読んですぐに実践できる方法ばかりですから、ぜひお試しくださいね。

「地頭がいい子」ってどんな子?

『地頭力』とは、『困難を乗り越え生きていくスキル』。テストで毎回100点を取ったり、さまざまな知識をすぐに覚えられる能力とはまた違う「頭の良さ」、機転が効いたり応用力があったり…などが「地頭がいい」と言われる面です。

具体的には、自分の力で問題を解決・その場の状況を把握してどのように行動したら良いのかを判断したり、コミュニケーションにおいては「相手が何を求めているのか?」を考えるなど。これらは人間社会を生き抜く上での根本的なスキルですね。自ら問題を解決したり、好奇心を応用して日々の生活を充実させていくには大切な要素となります。

社会に出てしまってからは偏差値なんて関係ない!求められるのは地頭のよさ

例えば就職して企業に勤めたり起業したり社会に出て仕事を始めると、偏差値上の頭の良さではなく、機転や対応力が求められる機会は多いですよね。
新卒の学生気分が抜けない頃に、「いくら偏差値が高くても、自ら考える力がないのは困るなぁ」「偏差値の良しあしよりも、根本的な能力の良しあしが重要なんだよ」という厳しい言葉を直接かけられることもあるかも知れません。もちろん、社員に直接伝えられることがなくても、仕事をする上では「勉強で得た知識」を応用する「地頭力」が求められるのです。

地頭力を育てるには、幼少期からの接し方が肝心!

高校受験・大学受験を控えた我が子に対して、「今からでも地頭力を鍛えたい!」と意気込むのでは、良きタイミングはとっくに逃しています。「地頭がいい子を育てるためには、幼少期が肝心!」です。幼少期の脳はまるでスポンジのように、さまざまなものを吸収していけるとても良い状態にあります。

深いことを考えずなんに対しても好奇心旺盛に取り組んでいける子供(特に幼少期)の心は絶賛成長中の脳にとって大きな栄養となります。ですが、自信が持てないと、年齢を重ねるほどに凝り固まった思考が身についてしまいます。
だからこそ、赤ちゃんのときからそれらをサポートする環境を整えるなどアクションを起こすべき。とはいっても、読み書き計算のお勉強とは違います。子供の興味や好奇心を引き出し地頭を鍛えるには、幼少期からの親の十分な愛情も大切!

それでは、次の項目で地頭を鍛えるには、どのようなことをしていけばよいのかをご紹介していきます。

頭の良い子になってほしいという方必見。頭の良い子が育つために何が必要なのかをご紹介します。これを実践すれば頭の良い子に育つのは間違いなしです。頭の良い子が育つ家庭環境もご紹介していますので実践してみて下さい。

地頭がいい子を育てるために親が出来ること

地頭がいい子を育てるためには、親が環境を整えてサポートしてあげることが大切です。早速、どのように進めて行けばよいのか確認していきましょう!

子供に考えさせよう!

地頭がいいということは、自分で考えて解決していく力があるということです。
あなたは子供に対して、指示をしていませんか?例えば朝―――忙しい朝は寝起きでボーっとしている子供に早く支度をさせたい!と思いがちですが、着替えなさい!歯を磨きなさい!ご飯食べなさい!といちいち口を出していては、出来上がるのは指示待ち人間。

まず、何でも親が指示を出するのは止めましょう。子供の代わりにやってしまうなんてもってのほかです。子供が自ら考えて行動するには時間もかかり上手にはできないのですが、だからと言って、親が何でもかんでも口を出し手を指しのべては子供は自分で考えることを覚えません。

考える習慣を生活に取り込もう

「自分で考える力」を身に付けさせていくには、親が「子供に考えさせよう」と意識することが大切ですが、小さな子供に対しては意気込むのではなく、日々の生活の中で日常動作として習得していく必要があります。

例えば、絵本の読み聞かせをしている最中に、一方的に親が読んでいるだけではなく、「この後、うさぎさんはどうするのかな?」「りんごは何個あるのかな?」などと、子供の考える時間を少しだけ意識してみましょう。きっと子供は絵本の内容や絵を見て、色々なことを考え上で、答えを出してくるでしょう。

このとき、子供はハチャメチャなことを言ってくるかも知れませんが、子供の意見を否定しないことです。「なんでそんな答えになるのかな?」「違うでしょ!」と強く言ってしまうと、子供は「間違いたくない」と思うようになります。自ら考えることを止めて、親の言うとおりにしか動かないようになるでしょう。

考えたことを言うと怒られるだけでは何がいけなかったのか?がわかりません。子供は親に怒られたくないから考えることをやめ、そのような状況では地頭がいい子は育ちませんね。

考えるトレーニングにおいては、親は子供に模範解答を求めるべきではありません!

成長に合わせて、集中力を育てる環境を与えよう!

勉強・スポーツ・仕事・遊び…これから生きていく上で、集中力はさまざまな場面で役立っていきます。集中して遊ぶ、集中して勉強する、集中してご飯を食べる…など、目の前にあるものに集中力をもってに取り組むように仕向けましょう。
ですが、子供というのは集中していたかと思うと気がそれてしまうもの。集中力をつけるために、幼少期にはどのように過ごしていけば良いのでしょうか?

地頭力を鍛えるには集中力は欠かせません。子供の集中力は、遊びを通して子供自身が「熱中できること」を見つけることができれば、自然に磨かれていく面があります。絵本を読んだり、絵を書いたり、粘土をこねたり、ボールを追ったり、公園の遊具にひたすら登ったり…子供が好きなことをする時間をたっぷりとってあげましょう。

手先を使わせよう!

なかでも手先を使った動作は、集中力が比較的効率良く身につきます。好き嫌いはあるので、手を使って遊ぶことが特別嫌でなさそうならば、粘土やブロック、砂遊びなどをさせてみましょう。手先が器用になってきたら、ハサミやセロテープなど道具もたくさん使わせましょう。
描いて切って貼って組み立てて…子供なりに工夫を凝らしながらできた物体は、なんだかゴミと変わらぬ風貌をしていたとしても通常のゴミとは一緒にしてはいけませんよ!

文字や数字に興味が出てきたら、絵本の読み聞かせだけでなく、あいうえおの読み書きを教えてあげたい、数字も…と親的には欲が出てきますが、特に小さな頃は子供が新鮮な気持ちで取り組めるように、遊びの延長のつもりで無理強いはさせないようにしましょう。
苦手なものは大人でも集中力が続かないもの、子どもは特にそうです。子供が楽しんで遊んでいるうちに集中力も備わるような工夫が理想ですね。

色んな人と接しましょう!

核家族化が進んで幼少期の1日の大半はお母さんと2人きりで過ごす子供も増えていますが、お母さんの愛情をたっぷりと受けられるので子どもとっては安心して成長していける環境と言えます。
しかし、少々安心感が大きすぎて刺激が少ない生活となってしまう面には注意しましょう。地頭を鍛えるためには色々な人と接する刺激も大切なのです。

慣れない人とのかかわりが生む適度な緊張感

活発な子の相手は大変ですが、大変なだけではなく活発な子はよく伸びると言われています。活発な子の能力を育てるためにどうすればよいか、また活発な子を育てていて不安なことや心配なことについてもご紹介します。

知らない人、慣れない人と接する緊張感は子供にとってストレスともなりますが、それ以上に良い刺激となります。

「この人誰…」「この人どんな人なのだろう?」「何を話しているのかな?」「どうやって話しかけようかな」―――初めて接する人を前に、子供はたくさんアンテナを張りあらゆることを考えるでしょう。
幼少期のうちからさまざまな人とコミュニケーションを取ることで、必然的に脳を使う機会が生じ、地頭が鍛えられるというわけです。
公園や子育て施設、学童保育などの場所に積極的に出向いたなら、子供~大人までさまざまな人たちと関わる時間を作りましょう。

子供に選ばせましょう!

些細なことなら子供に選ばせる癖を付けましょう。選ぶということは、自分で考えて決断するということ。日常生活を送る中で選ばせて決めさせて、地頭のいい子に導いていきましょう。

例えば「りんごとみかんどっちが食べたい?」「赤と黄色はどっちが好き?」「今日は何して遊ぼうか?」など。親としては「え~そっちを選ぶか?こっちを選んでよ…」と思うこともあるでしょうが、子供が選んだことに対しては文句を言わずに見守ってあげるスタンスで行きましょう。

子供の「どっちでもいい」「なんでもいい」に注意

ママ「おひるごはん、スパゲッティがいい?サンドイッチがいい?」
子供「どっちでもいい」
ママ「・・・・」

―――――――――――

ママ「ご飯何食べたい?」
子供「ママは?」
ママ「う~ん、子供くんは何がいい?」
子供「う~ん…なんでもいい」
ママ「・・・・」

―――――――――――

「どっちでもいい」「なんでもいい」と毎回返されるとイラッ!としますね(笑)
大人にとっては「そんなもの興味ないよ」「めんどくさい」って言われているのと同然だからです。しかし、それはパパに対する反応にとどめておきましょう。
小学生くらいまでの子どもの場合は、提示された選択肢が一体何なのかがわかっていない場合や「食べたいものはあるけどアレが何なのかがわからない」可能性も多いにあります。

例えばですが、よくわからない名前ばっかり並んでいる多国籍料理のメニュー表をみて、あなたは食べたいものを即決できますか?本格的なバーの多彩なカクテルメニューを把握し、「これ!」と選ぶことができますか?

「どっちでもいい」「なんでもいい」が「考えるのが面倒」にならないように、「わからない」子供の気持ちに気づいてあげましょう。

アウトプットさせましょう!

子供に「なんで?」と聞かれたときに、探究心や好奇心を無碍にしない親の姿は、とても素晴らしいですね。子どもから投げかけられた疑問をしっかり受け止めてあげるような姿勢は大切です。しかしながら、それだけでは地頭を鍛えることは出来ません。地頭を確実に鍛えるためには、インプットした情報をアウトプットする作業がとても大切なのです。

例えば、子供にハサミの使い方を教えたとしましょう。教えっぱなしではなく、「ママにもハサミの使い方教えてくれる?」「どうやって持てば危なくない?」と一度取り込んだ知識を引っ張りださせて、更に自分の言葉で説明させてみましょう。
自分では分かったつもりでいても本当に理解していないことは、大人でもたくさんあるもの。幼少期のころから得た知識はしっかり消化と理解し、アウトプットする工程を癖付けたいですね。

子育てNGワードに気を付けましょう!

子供が伸び伸びと考え挑戦していくためには、親が子供を押さえつけてしまわないことが大切です。特に、日常の中で意識しない親の発言が子供を威圧してしまっているときは多々あるものです。このような、子供に言ってはいけないNGワードをまとめてみました。

…子供の考えを否定しています。子供は、失敗を恐れ自分で考える力を失ってしまうでしょう。

…子供がやる気と自信を無くしてしまいます。

…学習への意欲は親の指示・命令では育ちません。「~しなければいけない」といったイヤイヤの義務感は、学ぶことへの興味、好奇心もわかなくなるワードです。

このように、子供の自信や考える力を奪うような言葉が並んでいます。
例えば、朝の着替えや身支度など、親ばかりが焦って子供は怒る親に追われながらご飯を食べて着替えて…といったように、時間への意識が大人よりも薄く、手先も不器用な子供は、何かをひとつをやるにもとても時間がかかり、思わずイライラしてしまうシーンは多いものですよね。

ですが、親は指示命令のとおりに動くロボットを作っているのではなく、ひとりの人間を育てているのです。つまり、子供には指示があって何かをする指示待ち人間をさせるのではなく、子供が自分からアクションを起こせるように、アプローチをかけていくことが親の役目と言えるでしょう。

親は根気をもって子供に接しましょう

叱らない子育ての本当の意味とは?叱らない子育てではどんな子が育つのでしょうか?叱らない子育ての効果、実際の子育てに活かす方法や子育てに生かしたい心理学などちょっと小難しい話も分かりやすく解説。

地頭がいい子を育てるためには、親が根気強く環境を整えてあげることが大切です。仕事や家事に忙しい日々の中で、マイペースな子どもに付き合うには時間とエネルギーが必要ですが、地頭のいい子に鍛えるためには、面倒くさがることなく子供としっかり向き合うことが必要不可欠。
時間がないとどうしても子供から選択する機会を奪ったり、子供が質問してきても「後で!(※そして放置するパターン)」と言い放ってしまいがちですが、これらは子供の成長のためには決して良くありません。
「これ面白い!」「やってみたい」という意欲を子供自身が持てたときを見逃さずに、のびのびと育てていくことが、自然と地頭がいい子を作り上げるのです。

地頭を鍛えれば、自然と成績が良い子になる

最初にお伝えした通り、地頭がいい子は成績が良い子とは違います。ですが、時頭の良い子は自然と成績に結び付く可能性も多いに秘めています。なぜなら、多彩な知識を持つ子は無理やり勉強するような感覚を持っていないこともしばしば。日々の遊びや生活を学びの場ともし、お菓子を食べながら算数力を付けていたり、テレビの天気予報を見ながら天気図や地名を覚えたりと、日常生活の中にある興味を見過ごさず、たくさんの知識を得ているものなのです。

これが子供自身、自然と行えるようになるまでには、お父さん・お母さんがきちんと子供と向き合って、意識的に考えさせ、学びのベースを作ってあげましょう。そのうち、子供の興味の幅は広がっていき、成長とともに親の助けなしでも日々の生活の中から学びを見つけるようになっていくはずです。

地頭がいい子は学校の勉強に対しても意欲的?「日常」を「学びの場」に変換する方法

地頭の良さは普段の学習でも役立ちます。
考える習慣が身についていないと、どんなにペーパーテストの成績が良くても、丸暗記をしたり数式を頭に叩き込むだけの勉強法になり、勉強が苦しくなり、行き詰ってしまうことに…。そうしたときに成績の伸び悩みがあれば、子供にとっては壊滅的状況となります。

ですが、(成績のプレッシャーがないなら)地頭が良い子は単なる丸暗記ではなく自分が覚えやすいようにアレンジをして、楽しみながら学ぶことが出来るでしょう。楽しんで学ぶことが出来るかどうかは、偏差値としての成績にもダイレクトに響いてくる要因となります。

子供自身が学校の勉強に興味を持ってくれるような「学び」のベースとは、どのように築いて行けるのでしょうか?

1.気が付く

ただボーっと過ごしているだけでは、日常が学びの場にはなりません。まずは、自分の身の周りで起きているさまざまなことに「気が付く」トレーニングをしましょう。

例えば「どうして蛇口から水が出るのだろう?」「どうして、秋になると葉っぱが赤くなるのかな?」「あの標識はどんな意味があるのだろう?」と、自分の疑問に気が付くことが地頭を鍛えることにつながります。
大人でも子供でも、観察力が優れている人は、比較的高い能力を持っている気はしませんか?そこで、子供の観察力を高めるために、以下のことを実践してみましょう。

最初は大人から疑問を投げかけても良いでしょう。発見して考えるアクションを日常的に起こしていくうちに、子供自身もが身の回りにある何かに気が付くようになります。『気が付く』ということは、観察力と同時に興味や関心、地頭の良さを引き上げられる第一段階となります。

2.違いの理由を考える

違いに気が付くことが出来たら、次のステップは「違いの理由を考える」こと。ですが、興味関心を持った子供は、自然に「どうして?」を考えるようにはなるでしょう。

例えば、先ほどご紹介した例で、お話を進めていきますね。

【ステップ1.気が付く】


子供と大人の違いを聞いてみる→ひげが生える・髪を染める


【ステップ2.違いの理由を考える】


ひげはたぶん、大人のしるしでサイのつのと同じかな?
髪を染めるのは会社で怒られないから→会社には決まりがないの?→どうして学校には決まりがあるの?


このように、気が付いた違いの理由も考えさせてみましょう。
正解にたどり着かなくてもOK、考えることが大切です。「どうしてそうなるのかな?」「自分はどう思う?」などと子供に問い、気が付き、分析をさせて、自分で答えを出すという行程を経験させるのです。

子供と一緒に学んで考えることを楽しもう!

今回は【地頭がいい子を育てるための方法】について、詳しくお話をしてきました。
偏差値やテストの点数の良しあしと、人間が生きていく上で必要不可欠な観察力・考察力・決断力・分析力の良しあしは別物です。

幼少期の頃から、親である大人が積極的にサポートをして、我が子の可能性をグングン引き上げてあげることが大切です。高校進学・大学進学・就職・結婚などの人生の大きなターニングポイントにおいて、地頭の良し悪しは大きな影響を与えるでしょう。