スマホ育児のメリットとデメリッ
スマホ育児のメリットとデメリット・安心して使えるようにする工夫
スマホ育児は、子供にスマホを渡してネグレクトをする「スマ放置」とも呼ばれてデメリットばかりが問題視されていますが、スマホ育児は悪影響ばかりではなく、大きなメリットもあります。しっかりとルールを決め、上手にスマホを育児に取り入れて活用していきましょう。
スマホ育児にはメリットとデメリットがある
スマホ育児とは、スマートフォンやタブレットを育児に使用することです。スマホやタブレット端末が使えることはメリットとも感じられますが、スマホ中毒と言葉があるようにスマホを育児に使うことはデメリット面も指摘されています。
スマホを小さい頃から使う子供が増えていますが、スマホ育児のメリット、デメリットを把握して、上手に育児に取り入れていきましょう。
スマホ育児のデメリット
スマホを育児に使うことはデメリットが先に叫ばれてしまいます。子供にスマホを持たせて遊ばせたり、電車の中で静かにしていてもらいたい時に渡したり、家で知育用のアプリを使用させるなど使い方はさまざまですが、今はスマホ育児のマイナス面がより注目されています。
子供にスマホを与えることを、「スマ放置」と呼ぶこともあります。スマホ育児は本当に悪影響があるのでしょうか。デメリットをまとめてみました。
「スマ放置」で親子のコミュニケーションがなくなる
スマホを与えて「スマ放置」をすることで、親子の会話が少なくなります。本来は、親子で会話をすることで言葉を習得するものですが、小さい子供がスマホを利用することで受け身となり、言葉や会話の発達が遅れるケースが見られます。
親子のコミュニケーションが減ることで会話のキャッチボールが少なくなり、子供が言葉を覚えるのが遅くなります。
依存症になってスマホが手放せなくなってしまう
スマホを使うことが便利と感じると、生活している時間は常にスマホが手放せなくなります。トイレに行く時やお風呂に入る時、食事をする時もスマホを片時も話さずに持ち歩き、近くにいるのにスマホで会話をするようになります。これがスマホ依存症です。
スマホを離すことができず、常にブルーライトを浴びている状態なので、疲れ目やクマに悩まされるようになり、リラックスする時間も取れません。
スマホやタブレットの画面から出るブルーライトの悪影響が大きい
スマホの画面からは、テレビと同じようにブルーライトが出ています。ブルーライトとは、短い波長をもつ青色の光のことで、LED照明やパソコン、タブレット、スマホに使われています。
ブルーライトが及ぼす睡眠への悪影響
ブルーライトを長時間浴びていると、脳を覚醒させて睡眠を浅くします。
ブルーライトは波長が太陽光に似ているため、夜に浴びると体内時計を狂わせるので睡眠リズムも狂います。
就寝前にスマホを使うことで、大人も子供も睡眠障害が起こる危険性があります。
子供も大人と同じで、育児にスマホを与えた時に子供の睡眠に悪影響があり、睡眠障害で夜型生活になってしまうと朝に起きられない子供になります。
ブルーライトが及ぼす視力への悪影響
ブルーライトは、かすみ目や疲れ目の症状を引き起こします。目のピント機能を調整する角膜や水晶体への負担が起こり、視力が低下し輪郭がぼやけて見え、画面を見続けているとまばたきが減るためドライアイになる人もいます。
現在、ブルーライト用のメガネは大人用だけでなく子供用も発売されていることから、ブルーライトによる視力への影響があることがわかります。
ブルーライトが及ぼす肌への悪影響
紫外線と似ているスマホのブルーライトの光は、肌への悪影響も強く出ると言われていて、肌の老化を招く紫外線A波にとてもよく似ています。
現在、ブルーライトをカットする化粧品が販売されています。長時間使用で肌への悪影響も考えられているからです。大人でもブルーライトの影響で肌への老化が考えられるので、子供は小さい頃から長時間ブルーライトを浴びてしまうことで肌老化も早く進みます。
スマホ育児のメリット
スマホ育児のデメリットが叫ばれていますが、現実問題、スマホを子育てに活用しているママも多いです。
現代ではスマホ育児を取り入れるか取り入れないかの論争になっていますが、スマホを利用することで便利なこともあります。スマホを上手に活用することで、スマホ育児が成功例に導かれることもあります。
わからないことをすぐに調べることができる
スマホで便利に利用できるのは、検索機能です。わからない意味の英単語を調べたり、わからない虫の名前を調べたり、現在地から目的地までの地図を検索したり、知らないことをインターネットで調べたりできるのはスマホのいい点です。インターネット辞書で調べると情報の正確性も高くなります。
子供が大好きな動画サイトを気軽に楽しむことができる
子供が大好きな動画サイトは、時間を決めて見せる分には問題ないでしょう。無料動画サイトではミュージックビデオをはじめとして多くの動画があります。有料動画サイトでは、自然科学のドキュメンタリー、ニュース、ドラマ、アニメが楽しめます。
テレビへの転送デバイスを購入すると、動画サイトをテレビ画面に転送して大きな画面で見ることもできるので、家族皆で楽しむことができます。
クイズアプリに親子で楽しみながら挑戦することができる
無料アプリで人気が高くなり、続々と増えているのがクイズアプリです。3問~12問程度のクイズを解いていき、全問正解だと賞金が山分けになるアプリもあり、小学生くらいの子供だと親の方が正解を教えてもらえることもあるでしょう。
親でも難易度が高いクイズアプリの問題は、雑学を知るのにもいい方法です。毎日の楽しみとして、親子でクイズタイムを楽しんでみるのもいいでしょう。
GPS機能で離れていても子供がどこにいるのか分かるので安心
子供にスマホを与える大きなメリットとして、習い事や通学で「どこに我が子がいるか」の防犯面での対策ができることです。
スマホを与えることによって、GPSでちゃんと目的地に到着したかどうか離れていても分かるのが大きなメリットです。塾などの習い事に行った時にメールで到着連絡をもらったり、迎えに行く時間が何時ころがいいかなどの連絡ももらえます。
子供がスマホを利用する時に安心して使えるようにする工夫
子供がスマホを利用する時、守りたいのは使う時間です。自由に使うのではなく、子供が利用するときのルールを決めて守らせましょう。
キッズ携帯にする
子供の通学を見守りたいと考えているママは、スマホではなく、子供にキッズ携帯やGPS端末の見守りサービスを利用する人もいます。
子供にスマホを与えると、フィルタリングサービスを設定しなくてはいけなかったり、LINEなどの無料通話サービスでは通話が管理できないことがあります。
キッズ携帯の基本的なサービスは、「位置の確認」「通話ができる」この2点です。子供の現在位置を親のスマホ、パソコンから検索してどこにいるのかを確認ができるサービスを展開していて、操作性はシンプルです。
通話は家族との通話が無料で、指定した電話番号のみの着信しかできないので、不必要な機能がある人はキッズ携帯にするのもいいでしょう。価格もスマホよりも安く、端末代金や月額料金が無料になるキャンペーンを行っていることもあります。
キッズ携帯でできること
- 位置の確認
- 通話機能
危険なサイトやアプリから守るフィルタリングサービスを利用する
スマホを購入する時、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」があるため、携帯会社によっては、危険なサイトやアプリから守るフィルタリングサービスを設定できます。
ある携帯電話会社の場合、加入時に月額利用料は無料、申し込みが不要で設定ができるサービスです。購入時にフィルタリングサービス加入をしたいことを伝えましょう。
子供を有害情報から守るフィルタリング機能のほか、使いすぎを防いで利用時間帯を設定できる機能、利用状況が確認できる機能、居場所が分かるエリア検索機能が利用できます。
有害情報はブロック!
・有害情報から守るフィルタリング機能
- 使いすぎを防ぐ機能
- 利用時間帯を設定できる機能
- 利用状況確認機能
- 居場所が分かる機能
子供がスマホを使う時間を決める
基本的なことですが、子供にスマホを与える場合は使う時間を決めるようにしましょう。長時間の使用は目を酷使し、疲れ目やかすみ目になります。
スマホにはタイマーがついているので、1日30分~1時間程度と決めて、アラームをかけて使用します。ママやパパがスマホを渡して使わせる時も、アラームが鳴ったら終了とルールを厳守させます。
夜寝るときは子供部屋にスマホを持ち込まず、リビングに置いたままにするなどの約束事を決めておくと、布団の中でこっそり夜中までスマホをいじることもないでしょう。
スマホにパスワードを設定して子供が勝手に使わないようにする
親のスマホを子供に利用させる時は、パスワードを使って子供が勝手にロックを解除することができないようにします。いつでもスマホを使うことができると依存体質になるので、スマホ依存症を防ぐことができます。
寝る前に子供にスマホを使わせないようにする
大人でも就寝前のスマホ利用はブルーライトの影響で目がさえてしまうので控えるようにと言われますが、子供も同じです。眠る前、ベッドの中で見る習慣づけをしているのであれば改善しましょう。
動画サイトは子供だけではなく親子で見る
スマホでYouTubeなどの動画サイトを見る時は、親の目が届く場所で見せるようにします。ロック解除を親がして、子供は決められた時間だけ見るのなら、エルサゲート動画を見る確率も格段に低くなります。
イヤホンをつけずにいれば親もどんな動画を見ているのかがわかりますし、テレビへの転送デバイスを使うとテレビ画面で動画を見ることができますので、どんな動画を視聴しているのかが一目瞭然です。子供がチャンネル登録をしないように親が監視をするのも重要です。
エルサゲート対策をする
無料動画サイトで問題になっているのがエルサゲートです。アナと雪の女王の登場人物エルサに、スキャンダルを意味する「gate(ゲート)」が加わった言葉で、知らないうちに子供に対して不適切なテーマの動画がヒットしてしまいます。
一見すると、安全そうに見えるものの、動画が進んでいくとキャラクターが死んでしまったり、血しぶきが表示されたり、子供に見せたくない残酷な動画が表示されることがあります。エルサゲートは、何気ないスマホ育児中にも起こりますので、動画は親子で視聴するようにしましょう。
エルサゲートとは?
- アニメキャラクターの排泄を描いたもの
- 正義のヒーローが暴力的になる
- キャラクターが人を痛めつける
- セクシーなキャラクターになってしまっている
- キャラクターの顔が変形している
- 流血シーンなど残虐性が高い
有料サービスのフィルタリングサービスもあります。YouTubeの特定アカウントやチャンネルだけを利用することができ、利用できるWebサイトを「制限あり」に変えてしまう方法です。
YouTubeの自動再生機能を止めるだけでもエルサゲートを見せないようにするには有効な方法です。スマホによっては「アダルトコンテンツを制限」できたり、指定したWebサイトのみ」を設定できるようにします。
スマホ育児を取り入れているママ3人の体験談
実際にママやパパはスマホ育児をどう取り入れているのでしょうか。3人のママに、スマホを育児に活用している様子を聞いてみました。
スマホ育児をするコツ
KIKO3(34歳)
スマホ育児、賛否両論があるかと思いますが、私はさせています。毎日スマホを与えているわけではなく、1日に30分、タイマーをつけて楽しんでいます。
夕食の仕度時間や雨で外遊びができない時、体調が悪くママが眠りたい時など、スマホで遊んでいてもらえると助かる場面があります。先日は、テレビ環境のない場所に旅行したのですが、その時もスマホで30分だけ時間を決めて見せました。
我が家が利用しているのは職業体験ができるアプリです。企業の店員さんになったように思えるアプリを使っています。上手にタップしたりする様子を見て、小学校でのタブレット授業も大丈夫と思っています。
利用次第!スマホ育児もいいもの
あんぱん子(43歳)
子供は好奇心旺盛で、テレビ番組ではまかないきれない内容をスマホで見ています。テレビ転送のデバイスを購入し、スマホで流す動画をテレビの画面に転送して兄弟で見せています。
我が家の子供は、自然科学系の動画が大好きです。衛生探査機の動画や恐竜動画、世界の滝や火山などの自然映像ばかりを好むので、スマホの動画サイトが活躍しています。
スマホでは動画アプリをママのスマホにインストールしておき、テレビ転送のデバイスでテレビ画面に映して見せているので、見る動画は管理しています。こうすることで、スマホを子供1人で触らせなくてよく、兄弟で仲良く番組や映画を見てもらえています。
スマホでわからないこと
PINK(33歳)
スマホ、AIスピーカーの2つを使っています。「日本で一番長い川は?」など、ママがわからないと感じた問題も、AIスピーカーに聞いて答えてもらっています。長期休暇の自由研究の宿題にもAIスピーカーは役立っています。
スマホ育児のデメリットは、小さい子供の相手をせずにスマホを与えてそのままにしていることで起きることが多いです。かといって、便利なスマホを使わずに小学校に上がると、何もやったことがなくて他の子から遅れている状態になってしまいます。スマホ育児もやりかた次第で便利になると思っています。
スマホ育児は使い方次第!上手に活用しよう
スマホ育児はデメリットばかりが注目されていますが、通常のテレビ番組では見ることができない番組を見ることもできます。スマホ育児も使い方次第で好奇心を満たしてくれます。上手な付き合い方をしていきましょう。
子供専用のスマホを持たせるかどうか迷っている場合は、子供にスマホをいつから持たせる?購入した理由と注意点を参考に、検討してみましょう。