親子で交換日記をするメリット

親子で交換日記をするメリット・ママと子供で決めたルール

親子で交換日記をするメリットは、ママと子供がコミュニケーションをとれるだけでなく、文章の上達にもつながり、学校であったことをノートに書けば気持ちの整理にもなります。パパにも返事を書いてもらうなど、家族で上手に親子日記のルールを決めて、大切な思い出を作りましょう。

親子で交換日記をするメリット・ママと子供で決めたルール

親子で交換日記を始めるメリット

親子で交換日記をするメリットを理解しておくと、交換日記をより親子関係に活かすことができます。ノートを1冊準備して、さっそく始めてみましょう!

図解:親子で交換日記を始めるメリット

コミュニケーションをとることができる

忙しい家族でも、交換日記をすることでコミュニケーションが取れるようになります。その日あったことや、遊んだお友達の名前が分かるだけでも、子供の生活を把握するきっかけになります。

いまや親だけでなく子供も毎日大忙しです。部活や習い事、塾や宿題をこなすうちにあっという間に1日が過ぎてしまいます。

すれ違いの生活をそのままにしておくと、子供が日頃思っていることや、不安に感じていることを親が理解できないままになります。

忙しくしていると、子供も親の感情を知る機会がありません。交換日記で親の感情に触れることで、子供がもっと親を身近に感じてくれるようになります。

子供の読み書き能力がアップする

一人で日記を書く場合は書いて終わりですが、交換日記だとママやパパの日記を読まなくてはいけないので、子供の読み書きの能力を向上させる手助けとなります。

最初のうちは、「日記の書き方が分からない」と言い出す子供もいるでしょう。そのような場合は「好きな事を書いていいのよ」と言って自由に書かせてあげましょう。

交換日記を始めると、親の書く文章を読むうちに「書き方」を学んでいきます。交換日記が長く続けば、文章を上手く組み立てられるようになっていくでしょう。

手書きの文字を書く習慣ができる

スマホやパソコンで文字を書くことが多くなった今、手書きの文字を書くことは少なくなりました。デジタルで文章を書くことは便利ですが、体を使って手書きの文字を書くことは、心や脳に大きなメリットがあるのです。

文字を書くことで脳が刺激され、記憶力や思考力が向上します。日記は勉強や宿題と違って、その日のことを思い返しながら書くので、気持ちや頭の中を整理するのにも最適です。

正直な気持ちを知ることができる

野原で笑顔の女の子

交換日記に書くことで、言葉で伝えるより親も子も本音が言えます。日記は自分と向き合いながら書くものなので、相手の表情や雰囲気に左右されることがないからです。

何も考えずにお喋りをしているようですが、子供は親の出している雰囲気や場の空気を読みながら話しています。子供の言うことはすべて本音とは限らないのです。

家事や育児をしながら子供の話を聞くと、大事な部分を聞き流してしまうこともあるでしょう。子供が書いた日記にママやパパが返事や感想を書くことで、子供は自分の気持ちを表現することに抵抗がなくなり、どんどん正直な気持ちを日記に書けるようになります。

親の想いを伝えることができる

子供に親の気持ちを語る機会はなかなかありません。「ママも今日はビックリしたよ」など、子供が親の気持ちを知ることで、親の存在をより身近に感じることができます。

日常生活の中で「あなたはママの大切な存在なんだよ」と言う機会はあまりありませんが、日記だと「元気に学校に行った姿を見てママは幸せだったよ」と言うように、親も素直な思いを子供に伝えられるので、子供が親の愛情をしっかり理解できるようになります。

トラブルを事前に防げる

親子日記を続けていると、子供の変化に気付きやすくなります。「○○ちゃんに悪口を言われてかなしかった」と素直に書いてくれることや、文字にしなくとも雰囲気で察知できるケースもあります。

人は落ち込んでいても、誰かと接しているときは元気なフリをすることができます。しかし、1人になって日記を書くと、無理して元気な振りをすることが難しくなります。無理に元気に振る舞った文章を書いていても、どこかに違和感が残るのです。

子供に心配事や不安があるときは、「つらいことがあったらいつでもお話してね」「ママはいつでもあなたの味方だよ」と親の本音を書いてあげましょう。親の書いた言葉を何度も読み返せるので、子供がノートを開くたびに勇気づけてあげられます。

気持ちの整理がつきやすくなる

鉄棒で遊んでいる女の子

その日一日を振り返りながら、日記にあった出来事や感情をアウトプットすることで、気持ちの整理がつきやすくなります。

例えば「今日は○○ちゃんと喧嘩した」と日記にその日に起きたトラブルを書くことで、それまでは相手への怒りや不満を感じていても客観視できるようになるのです。

一度冷静になることで自分にも非があったと思い返すこともできるでしょう。

これは大人でも同じで、一日を振り返りノートに書くだけで、その日にあった出来事を整理できるようになります。

親子の会話が増える

親子日記を書くことで、お互いのことをより深く知ることができると、自然と会話が増えていきます。忙しい毎日ではわざわざ聞かなかったようなことでも、親子日記ならゆっくりと聞くことができます。

「○○ちゃんと遊んだ」という短いコメントだけでも、「最近○○ちゃんとよく遊ぶね」「どんな子なの?」という会話につながります。

親子で交換日記をしていなければ、「○○ちゃん」の存在も知らずに過ごすことになり、その子について子供と会話することもないのです。親子日記では文字が残るので、聞き流すことなくしっかりと相手の日常を把握できます。それが自然と親子の会話につながっていくのです。

大切な思い出ができる

子供が成長してから、親子でしていた交換日記を読み返すと親子の素敵な思い出がよみがえります。当時どんなこと遊んでいたのか、どんな遊びを楽しんでいたのか、ノートを開くとたくさんの思い出が書いてあります。

手書きの文字やイラストは、その時の感情を映し出します。「面倒くさそうに書いているな」「だんだん字や文章が上手くなっているな」といった細かな表情も素敵な思い出になります。

親子で交換日記をするときのルール

日記を書いているお母さん

親子日記にルールはありません。親子で楽しく継続できるように、それぞれの家庭独自のルールを決めていいのですが、子供との交換日記を長く続けるためにはコツがあります。日記をスタートするときのルールを決めるヒントにしてみましょう。

頻度は柔軟に決める

日記の頻度は、親子のスケジュールや性格によって、話し合って決めるようにしましょう。毎日必ず書くとルールをガチガチに決めると、日記を書くことが義務になってしまいます。

宿題のように強制的に書かなくてはいけなくなると、自由に自分の思いを書くことができなくなります。
義務でやっていることは、いずれ嫌になってしまい継続が難しくなります。一度決めても、始めてから無理が出てきたら、「継続が第一」と考えて柔軟に頻度を変更しましょう。

子供の文章にダメ出ししない

交換日記は国語の授業ではないので、正しい文章を書かなくてもいいのですが、日記の面白いところは、書いているうちに文章力がついてくるところです。

子供が書いた日記を見ると「字が汚い」「文章がおかしい」と気になることも出てくるでしょう。しかし親は先生ではないので、気になるところがあっても厳しく指摘しないようにしましょう。

雑な字や汚い字を見ると「もっと真面目に書いて」と言いたくなりますが、字を書く習慣ができると自然と自分の文字に対しての意識が高くなり次第に字が上手になります。子供の成長を温かく見守ってあげましょう。

適当でOKというルールにする

何も書くことを思いつかないときは、天気だけ記入したり「何もなかった」という一言でもいいという緩めのルールにしておきましょう。

「1日5行以上書くこと」と言うように、まとまった内容を書かなくてはいけないルールを作ると、お互い負担が大きくなります。

イラストでもシールでも、子供が興味を持っていることで済ませてもいいようにしておけば、無理なく親子の交換日記を継続できます。

交換日記の内容を掘り下げすぎない

子供が素直で正直な気持ちを書きやすくなるように、交換日記に書かれていることを根掘り葉掘り聞くのはやめておきましょう。

楽しい内容であれば、どんどん親子で会話する際の話題にしていいのですが、少しデリケートな問題であれば問い詰めると心を閉ざしてしまう可能性があります。

内容が深刻である場合は、交換日記の中で親の想いや考え方を書いたり、ソフトな質問をする程度に抑えてください。日記の内容について問い詰められることはないとわかれば、どんどん正直な自分の気持ちを書いてくれるでしょう。

早急な対処が必要な場合は、騒ぎ立てず冷静に行動するようにしましょう。

親子で交換日記をしてよかった体験談

仲の良い親子

実際に親子で交換日記をしたことがあるママは、どのようなときにメリットを感じているのでしょうか?交換日記を始めたときのお子さんの年齢と始めてよかったと感じたエピソードを聞いてみました。

子供の勉強にも繋がりました

なな(20代前半)


私が娘と交換日記を始めたのは5歳になったときです。子供が幼稚園に行くようになって、文字もかけるようになり、私の仕事も遅い日があったので、交換日記を始めようと思いました。

交換日記を毎日やっていると、どうしても子供が書いていない日や忘れてしまうこともありました。そういう日が続くこともあったのですが、私はしっかりと書くように工夫していました。

子供が5歳から7歳まで交換日記を続けましたが、親子の交換日記を通して子供の思っていることを知ることができました。幼稚園であったことをたくさんノートに書いてくれたので、やってよかったです。文字を書くことで忍耐力が付きましたし、新しい漢字を覚えることができたりと子供にとってもメリットが多かったと感じます。

とても素敵な思い出

ぷるる(40歳)


料理道具をもっている女の子

上の子が小学校4年生、下の子が1年生の時、転職の狭間の半年間知人の飲食店のお手伝いをしていた時期がありました。

14時頃から仕事をして、帰りは21時頃でした。夜ご飯にお弁当を作りおきし、夜のおやつを準備して最初は置き手紙をして働きに出ていました。

そうすると、置き手紙のお返事を書いてくれるようになり、交換日記をすることになりました。朝は毎朝顔を合わせてご飯を食べていましたが、どうしてもバタバタするのでゆっくりと会話ができず交換日記に随分と助けられました。

その日あったこと、未来にあること(学校行事など)、日記なら書きやすい部分もあったのかもしれません。たった半年間でしたが、交換日記がとても励みになったし、楽しみでした。

交換日記には「?」をたくさん使ってコミュニケーションをとるように工夫していました。会話しているような文面で「お弁当に○○ちゃんの好きな唐揚げ入れてみたよ!美味しかった?」など質問をたくさんすると、子供も返事が書きやすいようでした。子供はもう大きくなりましたが、未だにわたしの宝物箱に入れて大切に保管してあります。

娘との交換日記

アヤト(36歳)


親子で交換日記をしたのは、娘が小学校高学年の頃でした。それまではお互い夜寝る時に今日は何があったかを報告していました。

そうすれば、もし学校で嫌がらせを受けていてもすぐに気がつくと思っていたからです。しかし娘が高学年になった時に「もう言いたくない、恥ずかしい」と言い出したのです。

私は心配で何が一言でもいいからと学校であったことを知らせてほしいと思い、交換日記をはじめました。娘の負担にならないように毎日ではなく、書きたい時に一言だけと決めました。

始めたころは嫌だったのか「眠い」や「暇」としか書いてくれませんでしたが、私が「今日は何が食べたい?」「明日服を買いに行こうか?」と娘が答えやすい事を書くように工夫して、だんだん学校であった出来事や、好きな人が出来たことなどを教えてくれるようになりました。
娘が中学にはいり部活に忙しくなってから交換日記は自然消滅してしまいましたが、日記帳は私の大切な宝物になりました。

子供たちの心の声が聞けます。

四人ママ(30歳)


変顔をしている女の子

交換日記をはじめたときの子供の年齢は6歳でした。文字を書くことがまだ曖昧な時期ですので、ひらがなの勉強がてらはじめました。

子供は現在4年生と3年生ですが、交換日記はお互いに書けるときに書いていて、今もまだ続けています。ノートは3冊目になりました。

学校に入ると親のからは見えない世界へ行くことになるので、子供たちの声をとにかく聞きたいという思いで続けています。

普段も学校の話は聞きますが、忙しいときは「ちょっとあとにして」と言うときもあり、子供達の学校生活をすべて聞けるわけではありません。

日々感じる嫌なことや疑問、言いたいことがあれば交換日記に書いてほしいと伝えているので、娘が友達に陰口を言われていることに早めに気づくことができました。

娘は「お母さんが悲しくなると思って面と向かって伝えられなかった」と言っており、交換日記があって本当によかったと痛感しました。

子供が飽きてしまって交換日記ができない日もありますが、書きたいときに書くというルールを決めていたので、私から書いて返答をもらうこともあります。交換日記は親から先に発信することで長く続くと思っています。

成長

りん(30代)


私が娘と交換日記を始めたのは小学一年生のときでした。フルタイムで働いていた私は、家に帰ってきてからも残りの仕事をしながら家事や育児をしていたため、子供と話したくても話す時間が足りない毎日を過ごしていました。

夏休みも仕事があるので、児童クラブに預ける事になっていたのですが、やはり子供と会話がしたいと考え、交換日記をやってみようと提案しました。

毎日少しでも良いから書いて渡そうと決めて、最初のうちは娘が今何に興味を持っているのか、何が嫌いなのかを聞いたり、勉強も遊びも詳しく知りたくて「友達と何して遊んだ?」「何の遊びが流行っているの?」「授業はどうだった?」と聞いたりしていました。

大きくなってくると「友達と喧嘩しちゃった、どうしたらいいと思う?」などと相談をしてくれるようになりました。

親子の交換日記は、中学3年生になった今でも続けています。受験勉強の合間に「こんな事が学校であった」「塾でこんな勉強のやり方を教えて貰った」「塾の休みの日にこれが食べたい」「受験が終わったらここに行きたい」と言った他愛もない内容ですが、読み返すと娘の成長を感じて、ひとりでジーンとしています。これからも交換息意を続けていきたいです

字の練習になり、良かった

りこ(30代前半)


日記帳に字を書いている小学生の女の子

字をかけるようになった四歳後半から、六歳の現在まで親子で交換日記を続けています。最初は字を書くのもおぼつかない時があったので、50音表を見ながら、わかる字で短文やありがとうなどの単語を書いていました。

だんだん日記らしくなって成長がみられました。聞いた音だけではわからないような字を書けるようになるので、交換日記は家庭学習にもなると思います。

シールをしいる、ケーキをけえきと書いていましたが、日記でさりげなく直したら次からはきちんと書けるようになりました。

交換日記を続けるためにも「絶対毎日書く!」と強要せず、書きたいことがあった日に書いてもらっています。楽しくなければ、書きたくなくなってしまうので、「無理しないで楽しく書いてね」と言ってあります。

絵も自由に描いてもらっています。毎日ではありませんが、これからも出来る限り交換日記を続けていきたいと考えています。

親子で交換日記を楽しみましょう!

親子で交換日記を楽しむことは、たくさんのメリットがあります。「交換日記」というものが良くわからなくて、子供が難しく考えてしまうようであれば「家族の自由帳」や「なんでもノート」と名付けて、書きたいことを書いてもらうといいでしょう。

毎日忙しくてなかなか話ができない親子は、交換日記を活用して家族の絆を今以上に深めてみてください。

交換日記を書いてほしくて、子供が大きくなってからも無理強いをすると「ママがうざい…」と反抗することもあるでしょう。母親が嫌い…子供が親を嫌う理由と「うざい」母親の特徴を読んで、コミュニケーションのあり方を確認しておきましょう。