子育てHOWTO

マナーや生活習慣・3歳のしつけ

自己主張が大爆発!3歳のしつけ、生活習慣やマナーの教え方

3歳といえどしつけるべきマナーや生活習慣の教え方、イヤイヤ期とも呼ばれる第一次反抗期にどのようにしつけるべきか、3歳という時期を踏まえて子供の心の成長を促すしつけや接し方を解説していきます!しつけの中でも飛び出しや石を投げるなどの叱るべきとき、叱りかた、子供の気持ちに届く躾とは?

自己主張のカタマリか!3歳児のしつけはどうすれば

イヤイヤ期に比べれば、まだ話がわかる3歳児とはいえ、されど3歳。何も恐れるものがない彼らはエネルギーの配分なんて気にすることなく一秒一秒をパワフルに生きています(要は、手がつけられないほど暴れる日も多々ってことです)。
そして、カタコトの日本語を話すようになったけれど、まだまだ親にとっては赤ちゃんです。立って走ってカタコト話して自己主張して離乳完了しただけであとは赤ちゃんとさして違いはありません(本人には秘密です)。

一丁前に自己主張により一層のパワーを付け、3歳児のオレ様姫様ワールドに悩まされるのは、いわば親の宿命ですね。
まだ何もわからないようなおサルのような3歳児は、簡単にしつけられるものではありません。かといって、躾で教えたい生活習慣や人間世界のマナーはほっといて覚えるものでなため、いつまでたってもそんなことを言っているわけにも行かず…。3歳児への躾はどのように教えていけばよいのでしょうか?

もう『赤ちゃん』は終わり!3歳には『しつけ』を開始しましょう

おサルだって犬だって、根気よく教えてあげることでルールや芸当を覚えていきます。
3歳児をそれと一緒にしたら不愉快に感じる方もいるかもしれませんが、人間の子供だって一緒です。さすがに人間の子なので犬やおサルとは教え方は違いますが、教えれば覚えるし「まだ何もわからないから」と教えなければいつまでも無知なままなのです。

最初は何もわからない、わかってもらえないのは当たり前です。それでも躾を行うは親の責務、躾は子供が人間社会で生きるために必要であり、ときには子供の安全も守ります。
子供が3歳になったら「まだわからない」などと言わず、いろいろなことを根気強く教えていきましょう。根気よくルールを教えれば、小さな子供でもゆっくり年相応に覚えられるものです。

子供のしつけ方に悩んでいませんか?子供をしつける目的、子供を褒める重要性や上手なடり方、挨拶や食事マナーのしつけ方、なあなあにしてしまいがちな公共の場での駄々コネなど問題行動への向き合い方を解説。

3歳児に教えたい基本的な生活習慣

3歳児期頃、子供ながらに生活習慣を身につけると、自立して毎日の生活を送れるようになるというだけでなく、『学びに向かう力(自己抑制、好奇心、協調性)』『文字、数、思考(文字や数の読み書きなど学習に関係する力)』がより高くなる傾向があります。

「考える力」「学びに向かう力」「頑張る力」は、基本的な生活習慣が安定し、それら学習意欲の伸びを支えられる要素となっていることも大切でしょう。まずは子供と一緒に基本的な生活習慣をしっかり身につけていきましょう。

はじめに知っておきたい!3歳児のしつけの基本のキ

3歳時点での生活習慣のしつけの基本は、「できないことを叱らない」「失敗をとがめない」!何も知らない子供だからこそ、できなくて当たり前、手先の不器用さも相成るので失敗して当然です。失敗するとパパママに叱られる…と失敗を恐れるようになってしまえば子供の意欲は育ちません。子供の気持ちも踏まえてどうしつければいいのか考えるようにしたいですね。

挨拶をしつける

3歳頃になると、家の中ではよく話すのに、外に出ると挨拶ができないと悩む方も多いのではないでしょうか?確かに誰にでもしっかりと挨拶をしている子供を見ると自分の子供が劣って見えてしまいます。
しかし、挨拶をしないというその場面だけではなく、子供の性格に目を向けてみましょう。シャイ、人見知り、男性が苦手、少しだけひねくれたところがあるなどの思い当たる特徴はありませんか?

かえって挨拶しにくくなる親のNG行動

挨拶しないからといって「どうして挨拶できないの?」と叱りつけるのは、少し理不尽な叱りかた。家でも外でも100点というわけにはいかないのが子供です。うまくできなかったことを責めても、子供は萎縮して素直になれず、「ちゃんと挨拶をする」という行動に結び付かないばかりか、もっと口を閉ざしてしまいますよ!

どうすればいい?

挨拶ができなかったときには、「今はこんにちはって言うんだよ」などと教えてあげましょう。叱るのではなく教えてあげることを繰り返しているうちに、挨拶へのハードルはだんだん低くなっていくはずです。

食事のマナーをしつける

食事におけるマナーというのは、特に『礼儀作法』を指します。その中でも子供に身につけさせたいのは、一緒に食事をする人を不快にさせない基本的な作法

離乳食初期から、食事の際はしっかり座る、食事の前後には『いただきます』『ごちそうさま』の挨拶をする、食器をおもちゃにしない…などなどの基本に加え、3歳頃からしつけたい食事のマナーを見ていきましょう。

好き嫌いをさせない

せっかく作った食事を食べてくれないと、悲しさや怒りが湧き上がってくることもありますよね。
しかし、こういう時期もあるということの理解、半分諦めも精神衛生を保つためには必要です。

ただし、好きなものしか食べないのは問題…とはいえ、怒ってみたところで食べてくれないのが3歳児クオリティ。量は少なくても色々なものを食べるようにしましょう。最初にお皿に盛る量を少なめにし、簡単に食べきれるようにし、完食できたら褒めてあげることで、子供の自信にも繋がります。

お箸を使ってみる

まだしっかりとお箸を持つのは難しいかもしれませんが、お箸を使うことに興味を持ち始めたときが練習のチャンスです。このときに大切なのは周りの大人が正しい持ち方とマナーでお箸を使うことです。
お箸を本格的に教えるときは、食事の際にチャンレンジするよりも、別途トレーニングタイムを設けて豆掴みといった遊びを通じて習得していくのがおすすめ。

姿勢をただす

食事の際には、背筋を伸ばす、肘をつかない、器に手を添えるなどといった姿勢も意識させるようにしましょう。これも大人がしっかりとお手本を見せてあげます。テレビを見ながら、スマホをいじりながら食事している姿を見せていませんか?

また、ワンプレートで出すより食器を分けることで手を添えることも覚えやすく、上手に出来やすくなります。面倒ならご飯だけでも分けてあげるといいですね。

有難みを知る

食べ物を粗末にしたり簡単に残したりしないためには食べ物の有難みを知ることも大切です。

とはいっても、「地球にはご飯を食べられないで死んでしまう子もいるのよ!」といっても、実感がわかないものですので、実際に野菜を育てたり、手元がおぼつかないながらも料理を手伝ったりさせながら、食事に関する興味を育ててあげましょう。
自分で育てた、自分で作った、自分もやったという経験が食べ物を身近に感じ、食べる喜びを倍増させてくれます。

トイトレを完了させたいなら

幼稚園入園に合わせて早い時期からトレーニングを始めて順調に進んでいたのに、急に子供が拒否しておむつに戻ってしまうこともあります。パワフルに自我を炸裂させる3歳前後…下の子が生まれて赤ちゃん返りをしたりなど、何らかの理由が引き金となりで急にできなくなったり後戻りをしてしまうこともあるようです。

トイトレに行き詰まったら

最終的にトイトレを成功させるのは子供自身、パパママはサポート役!子供の気持ちが安定していることが、ペース良く進めるために何より重要となります。パパママは子供をあおったり叱ったりすることなく、おおらかな気持ちで構えることが大切。トイレの失敗に叱ることなく、気長に子供を信じて見守ってあげるようにしましょう。

片付け

片付けは、ただ単に部屋がきれいになるというわけではなく、生きていく上で大切な力を育みます。せめて出したものの片付けだけでも…というのは親のささやかかつ最大の願いでもありますが、基本子供は出したものは出しっぱなし、言われなくても片付けができる子供なんてそうそういないと思います。
親はどのように導いていけばいいのでしょうか?片付けのコツを見ていきましょう。

片付けないことで何が困るのか、具体的に伝える

「片付けないとダメでしょ!」ではなく、「おもちゃを使ったら元の場所に片付けようね。次に使うときにないと困るでしょ」などと具体的に伝えてあげるようにしましょう。

おもちゃ箱など『おもちゃを片付ける特定の場所』を『おもちゃのおうち』と表現すると、遊びの延長で片付けを誘導できる利点がありますが、親の目標は「出したら毎回片付けてもらいたい!」ではないでしょうか?「なぜ片付けるか?」という理由を根気よく伝えてながら対応していきたいですね。

片付けてから次のおもちゃを出す

たくさんおもちゃを出してしまうと片付けるのも大変!その都度片付ける習慣をつけるようにしましょう。

片付けやすい環境を作る

子供が自分で片付けやすい環境を作ってあげることが大切です。
おもちゃのジャンルごとに分けるときは子供目線での重要度を意識し、あまり細かくならないジャンル分けをしてあげましょう。片付け作業はおもちゃを出すときよりも総じて意欲的ではありませんから、3歳児なら本、電車(大事なもの)、その他ボックス…くらいで3歳児のキャパは埋まってしまうと考えられます。
また、おもちゃはすぐに出し入れのかんたんな場所に箱を置いてあげるようにしましょう。

片付けの時間を設ける

出かける予定があって子供を遊ばせておいている間に外出の準備をしていると、子供は当然ぎりぎりまで遊んでいる状態になります。
お出かけやご飯、寝る時間に合わせて予定の10~15分前には片付けの声掛けをしましょう。もちろん1回の声がけで片付けができるかを3歳児には求めてはいけません。しかし、早めに声をかけることで子供の心の準備もできますよね。

親も一緒に手伝ってあげましょう

3歳児に片付けを全て任せてしまうのではなく、親は見守っていることも大切です。特に最初は親子で一緒に片付けるようにします。かんたんな仲間分けなど、片付け作業を根気よく教えてあげましょう。

片付けができたらほめてあげる

子供がちゃんと片付けられたときは、パパママの嬉しい気持ちを伝え、子どもが頑張れたことを誉めましょう。

これらの生活習慣をしつけるにあたって大切なのは、常に大人が見本を見せてあげること。3歳児ともなると言葉で説明することも大切ですが、現実的に「言ってわかること」も限られていもいます。子供は大人が思う以上に大人の言動を見ていますので、言葉で伝えられない部分は行動で補い、知ってもらうようにしましょう。

3歳児はイヤイヤモンスター!しつけで大切な『反抗期』を潰さないために

子供が成長する過程には反抗期と呼ばれる時期があります。

反抗期には第一次反抗期、第二次反抗期がありますが、第一次反抗期は3歳頃にやってきます。ちなみに第二次は小学校高学年くらいからだいたい13歳頃、ちょうど思春期に入る時期に始まりますが、この二つの反抗期は年齢やその複雑さ、親の対応は違えど、感情的には似た一面を持ちます。

イヤイヤ期ともいわれる第一反抗期にある3歳児はさながらチビのモンスター。しつけだなんてかたっくるしいものは、もれなく全て「嫌!!!」で跳ね返してきます。
いちいちいちいち、親としてはムカッとしてしまうこともありますが、イヤイヤモンスターはどうやってしつけていけばよいのでしょう?

反抗期の特徴は、心と体の発達と密接に関わっています。第一次反抗期、中間反抗期、第二次反抗期と、それぞれの特徴と意味を知ることで反抗期の子供との接し方を知り乗り切りましょう。

第一次反抗期の子供はイヤイヤモンスターしつける前のイヤイヤ対処法

1歳を過ぎたころから少しずつ芽生えた自我は、2歳3歳となり体力と言葉を得るとそのパワーを発揮していきます。大人がやっていることに興味を持ち自分でやってみたい、お父さんやお母さんのようになりたい、両親に褒められるとうれしい♪など様々な感情が出で来ると同時に「イヤ」という反抗心も育っていきます。

ですが、反抗期は子供の精神の成長に必要不可欠な通過点で、こういった発達段階なのです。
第一次反抗期の欠如は将来意志薄弱、自己の弱さといった形で思春期に問題を呈するともされていますが、それは第一次反抗期の芽をつぶすことような親の言動が子供にとって「自己主張は許さない」という親のサインとなるから。

イヤイヤ期に、子供が自分の考えや気持ちを表現しないことを学習してしまわないような対応を考えてあげるようにしましょう。

どう乗り切る?イヤイヤ期の対処法

自分でやりたがる、嫌だと意志を伝えてくる、うまくできずに癇癪をおこす…など、パパママを困らせるチビのイヤイヤモンスターの言動にはどのように接し、躾を促していけば良いのでしょうか?

危険な行為や迷惑行為は注意する必要がありますが、基本的には親が子供の自己主張に腹がたってイライラしてしまうのは、無意識に『子供は親の言うことを聞くもの』と考えてしまっているから。『言うことを聞かない子供』を感情的に叱らないためには、第一次反抗期の子供の言動をよく考察していくことが大切です。

とはいえ、ママも毎回子供のイヤイヤに耳を傾けているとイライラしてしまいますよね。ここでは躾の前提としてイヤイヤ期を上手に乗り切る対処法を紹介します。

「イヤ」の理由を考える

子供が「イヤ」というのは本当にわがままなのでしょうか?
3歳児にわがままと自己主張の区別はつきませんので、親が判断し対処を見極めていくようにしましょう。大切なことは、『ぶれないこと』。そうしているうちに、子供なりにわがままと主張に区別を付けていけます。

例えば、子供がお店で欲しいものを見つけたとき、買ってもらうまで大声でねだり、泣き叫び、しまいには手足をバタバタさせ駄々をこねられてしまうと、「うちの子はわがままだなぁ…」と買い物の旅に困り果ててしまいます。

確かに大人の目線でいえばただのわがままに違いありませんが、「欲しい」「遊びたい」などと地団太を踏む子供は、別の面からみれば興味や意思を持った子供であり、芯のある子とも言えなくはないですよね?
勉強もスポーツも、興味や意欲がなければ伸びません。子供の興味や意欲を上手に引き出していくにも、しつけといった意味でも、こういった面で良いこと悪いこととともに、「全てが思い通りになるわけではない、我慢するときを覚えましょう」ということを教えていくことが大切です。
それには「必ずしも『大人の思い通りに動いてくれない=わがまま』ではない」と肝に銘じ、わがままな言動にも子供の気持ちを聞き出し整理していくステップが欠かせません。

時間に余裕をもつ

時間がないとき、間に合わないときイライラ爆発の沸点は下がってしまいます。
起きる時間、食べさせる時間などは3歳児に合わせて前倒しにすると、イヤイヤにも落ち着いて、適切にしつけをしながら対処できるかもしれません。

環境を見直し、初心にかえってみる

ママ自身が「つまってきたな…」と感じたら、一呼吸おくとき。
一度初心に戻って、生活環境やお出かけの持ち物、生活リズムの作り方など、子供の成長に合っているかや無理はないかを見直してみてはいかが?

日々の生活に追われていると、室内には「なんとなくそのまま」になっているものも多いかもしれません。触ると困るものは手の届かない場所に置く、出かけるときにはトレーニングパンツにすることでトイレに間に合わなくても少しはおおらかな気持ちで対応できるのではないでしょうか?
余裕をもって過ごせる空間、力の抜き方を探してみましょう。

人の力を借りてみよう

3歳にもなると体力もつき、おしゃべりも上手になるので、周りの大人にも体力や精神力が求められます。傍から見るとほほえましい子供の成長ですが、毎日接している側からすると、こうした状況がさらに大人をイライラさせるという悪循環に陥りかねません。

何かと手を焼くイヤイヤ期は親の余裕と根気が必要な時期。いつもお世話をしているのがママなら、ときにはパパに一日預け一人の時間を持つなどして、積極的にリフレッシュするようにしましょう。

赤ちゃんから子供へと成長する3歳のしつけポイント

徐々にできることも増え、「自分でできる!」と得体のしれない自信を持ち始める3歳頃の子供。
ですがいけないことと良いことの区別があやふやです。
だからこそ躾が必要ですし、危険につながる行動や迷惑な言動は止めなければいけません。子供をしつけるとき、叱るときにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか?

理由がわかるように説明してあげる

子供をしつけるとき、叱るときには必ず「どうして怒っているのか」「何がいけなかったのか」など、子供なりに理解させることが大切です。3歳児といえど、理由をちゃんと説明するようにしましょう。

また、親が感情的に叱ると、子どもは悲しさや恐怖ばかりで「どうして叱られているのか?」が分かっていないまま、親の気を静めるために謝る…という事態に陥りかねません。子供を叱るときには、しっかり理解できるように続けましょう。

タイミングは逃さない

子供が叱る必要があることをしたとき、その場ですぐ叱ることが大切。とくに3サイコロの子供は時間がたってしまうと「なぜ叱られているのか?」がわからなくなります。

ですが子供にもいつしか自尊心が芽生えていますので、人前で叱って恥をかかせることは避けたいもの。それに他人の目線が気になって対話に集中できない事も考えられます。子供をしつけるときは、ひと気の少ないところへ移動してしっかり向き合うようにしましょう。

子供の気持ちも受け止めてあげる

3歳児をしつける上で、叱るときに最も気を付けたいのが「思い込みで状況がわからないまま子供を叱ってはいけない」ということです。
子供にも言い分があるはずです。思い込みで叱る前に状況を正しく把握することが大切ですね。理由を聞いたら、子供の言い分を一旦受け止めてあげましょう。「それは嫌だったね」などと、子供のセリフを反復するだけでもOKです。

何故そうしたのか?何がダメだったのか?どうすればよかったのか?…3歳の小さな子供がいつしか順序立てて考えられる日が来るまで、親は側にいて気持ちの整理をサポートしてあげましょう。

最後は優しい笑顔で!

いくら気を付けていても、子供を叱るときにはついカッとなってしまいますよね。でも叱ったあとは必ず優しい言葉をかけ、笑顔を見せてあげましょう。子供の頭を優しくなでたり、ぎゅっと抱きしめたり、子供の体に触れて愛情を伝えてあげましょう

子供は親を見ています

「子供は親の背中を見て育つ」とよくいいますが、これは本当です。親自身が自覚がない部分まで子供はしっかりとみています。

怒りという感情に対し、どう対処するべきかしっかりと親から学んでいるのです。ついカッとなってしまうこともありますが、『怒り』に対して怒鳴ったり、物を投げたり、暴力に訴えるような最悪の対応は絶対にNG!

イライラしてつい感情が高ぶったたときは『少しその場を離れ一定時間を置く』などして、『怒り』という感情にどう向き合うべきか子供の手本になる対応をしていきましょう。

叱るときは必要以上に怖がらせず効果的に叱る

子供をしつけるうえでは叱らなければならないときも必ずあります。子供を叱るとき、効果的に叱ることができていますか?
何度も言うように感情的に頭ごなしに叱ればいいというわけではありません。しっかりと理由を伝えながら、その場限りではなく長期間に渡って効果的に叱っていくようにしましょう。

危険な行動・注意したい行動への対処

子供は好奇心旺盛で、ときに大人がはっとしてしまうような行動をとることがあります。危険な場面や周囲を困らせる行動への対処法をみていきましょう。

道路への飛び出し

とっさのこういう場面では、まず子供の行動を抑止することが先決。安全な場所に移動し、次からは危険なことをしないように叱りましょう。

理由がわかるように説明「勝手に行ったら危ないよ。怪我をして○○も痛い思いをするし、ママやパパも悲しいから次からは一緒に行こうね」とどうしてダメか、パパママの感情やどういう行動をしてほしいのかをしっかり伝えるようにしましょう。
「危ないでしょ!怪我したらどうするの(怒)!!!」と感情的に叱ってしまうこともあると思いますが、そうしてしまったときはちゃんと謝るようにしましょうね!

物を投げる、すぐに手が出る子供へのしつけ

3歳頃の子供は大人のように相手に上手く伝える言葉を持っていませんので、相手の気持ちを受け止める力もまだまだ発達途上。特に心理の発達では自己中心的で、他の人にも感情があることを知るのは3歳を過ぎる頃だといわれています。

物を投げたり、すぐに手が出てしまう子供には、まず子供の気持ちを受け止め、相手の気持ちを代弁してあげることが大切。
「玩具を取られて嫌な気持ちだったんだね」と、最初に子供の気持ちに寄り添い認めた上で、「○○ちゃんも玩具を使いたかったのに使えなくて悲しかったんじゃないかな?叩かれたら痛いよね?叩いちゃってごめんねしようか」と、相手の子供の気持ちを伝えましょう。

「叩いたらダメでしょ(激怒)!!!ごめんなさいしなさいッ(怒)!!!」といった剣幕で叱ると、謝る動悸が『親が怒っているから』になります。親としても、「相手の子供が泣いているからとりあえず謝らせなければ」というのではなく、『相手の気持ちを知り適切なコミュニケーションを覚える』ことを目標に対処しましょう。

公共の場での大暴れ

外出時に子供が騒いでいるからといって、移動することもなく必要以上に激しく子供を叱りつける場面に遭遇ことはありませんか?ときには手が出てしまうことも…。しかし、もちろんこのような叱り方は良くないどころか逆効果。
激しく怒る親の剣幕に子供の感情に拍車がかかりますます泣いてしまう…このような状況を作り出すことは公共の場にふさわしいとは言えませんし、子供にとっては公共の場で騒いで怒られたというよりも、激しく怒られたという恐怖の記憶しか残らないのです。

他人の目はどうしても気になるものです。ですが、しつけは親をはじめとする大人の言うことを聞かせるためではなく、子供のために行うもの。これをはき違え、かつ一生懸命に思うあまりに感情的になってしまうと、まるで収拾がつかなくなります。子供をその場から連れ出しつつ一呼吸置くようにしましょう。

それを繰り返しながら、「レストランやスーパー、電車やバスといった公共の場は自分の家ではない」ということを子供に理解させる対応をしていきましょう。

そんな叱り方はダメ!NGな叱り方

言ってもなかなかすぐにはわからない3歳児…子供をしつけの名目で怒鳴る、脅す、叩くべきではないことを頭ではわかっていても、子供との生活は思い通りにならないことの連続です。しかもそれが毎日ですのでついイライラしてしまうことも多いもの…。
これらの叱り方がなぜいけないのか、詳しく見ていきましょう。

怒鳴って言い聞かせる

子供が言うことを聞かないとき、何度も同じ失敗をするとき、ついイライラして子供を怒鳴っていませんか?怒鳴ると、子供は怯えからその場では親の言うことに従うかもしれませんが、長期的に考えると子供を怒鳴りつける行為は子供にどのような影響を与えるのかを改めて知る必要があります。

子供を暴力でねじ伏せてしまうような言動は子供の体と心に深い傷をつけますが、怒鳴ることも暴力同様に子供の精神を深く傷つけます。怒鳴られ続けると、子供の心は萎縮してしまい思わぬ結果を生むことになるのです。

  • 常に怒られるのを恐れるため、回避行動が基本となり自分から積極的に行動しない
  • 人の顔色を見るようになり、誰かに本音を話すことができず精神的に孤立してしまう
  • 親と関わるのが精神的に苦痛になると最終的には引きこもったり病気になってしまう
  • 子供が大人になったとき、自分より弱い存在に対して怒鳴る、暴力を振るうなどの行為で自分の思うとおりにしようとする

幼少期の親とのコミュニケーションは、子供がこれから出会う人と接していく基盤となるものです。

怒鳴っていうことを聞かせる…親にとっては一番手っ取り早い方法ですが、子供との信頼関係は育めませせんし、子供のコミュニケーションの芽をみすみす踏みつぶしてしまうことになるために、今すぐ改め改善していくべきと言えるでしょう。

脅しの子育て

「脅しの子育て」なんて言葉を聞いたことがありますか?
「早く寝ないとおばけがくるよ!」「いうことを聞かないとママ怒るよ!」など、子供に恐怖感を与えて言うことを聞かせようとした経験がある方も多いと思います。あまりいい方法ではないとわかっていながらもついやってしまう「脅しの子育て」。

言葉や複雑な理解ができない幼児の頃は、『ママが怒る』や『怖いおばけ』といった子供にもわかりやすいものごととの交換条件的な『脅し』が手っ取り早いので、つい脅しの育児に頼ってしまいがち。ですが、いつまでも「なぜダメなのか」「なぜやってはいけないのか」ということを説明しないままで子育てをしていくことはできません。

「ママが教えたり、叱ったりするのにはすべて理由があるからなんだ」ということを幼な心にもわかってもらうことが大切です。なぜ叱るのか?きちんとした理由を子供に話すと引き換えに脅しを減らすようにしましょう。

叩く

子供が言うことを聞かず、イライラが爆発してつい手が出てしまった…なんてことはありませんか?「虐待」と呼ばれるほどのレベルまではいかなくても、子供のことが大好きなのに叩いてしまうと悩んでいるママも多いのです。
ですが、叩かれたときにできた痛みはひいても、叩かれてしまった子供に残る影響はそう簡単には消えません。

「子供を叩かない」と自身が強く決意すると同時に、子供と二人きりになる時間が多くストレスを溜めてしまうのなら、その環境を変えてみるのも一つの手段です。
また、「母親はこうあるべきだ」「愛情たっぷりに」という理想的なママを目指している人ほど現実とのギャップに苦しみノイローゼ気味になってしまう傾向がありますので、うまく日々のストレスを発散する方法を見つけ、ゆったりとした気持ちで子供と接するように心がけてみましょう。

子供の気持ちを理解して適切なしつけをしてあげましょう

3歳児のしつけについてみていきましたが、やはり子供の性格によってもしつけのやり方は変わってくると思います。我が家にも3人の子供がいますが、効果的な叱り方もそれぞれで、イヤイヤ期のころは試行錯誤の毎日でした。様々な方法はありますが、子供を傷つけるような叱り方だけはせず、子供の気持ちを受け止めながら適切なしつけを心掛けていきたいですね。