発達障害のグレーゾーンとは何か

発達障害のグレーゾーンとは?療育手帳はもらえるか

発達障害やグレーゾーンは学校の中で6.5%もの人がとも言われている現代。我が子が発達障害かもしれないと思った時にできることとは何かについて。ASD(自閉症、アスペルガー)、ADHDチェックリストもありますので、自分の子供が発達障害では?と思うママは、目安としてチェックしてみましょう。

発達障害のグレーゾーンとは?療育手帳はもらえるか

発達障害のグレーゾーンとは

発達障害のグレーゾーンは、発達障害の特性を持っている子供ではあるものの、はっきりと診断基準を満たしておらず、診断名が明確ではない状態です。もしくは発達障害かもしれないものの、診断を受けずにいる状態です。

診断名が明確につかないものの、幼児期に発達障害の要素を持つ子供は多く存在しています。2歳児のイヤイヤ期、6歳ごろの第一次反抗期もあります。成長につれて自然となくなっていくのか、発達障害の症状がどんどん顕著になっていくのかは、予想がつきません。

グレーゾーンの状態でも、年齢を重ねて発達障害の症状が明らかになることも、発達障害にならずに成長していくこともあります。

発達障害とは

発達障害は先天性の脳の機能障害で、親のしつけとは関係のない部分で起こり、治ることはありません。ただし、療育や訓練をすることで、症状は少しずつよくなっていき、社会と適合しやすくなります。

障害と聞くとマイナス要素を感じてしまうものの、環境によっては集中力の高さなどから、一つの物事への専門性を極めるなどの、メリットもあります。

発達障害は遺伝が大きく関係すると言われていますが、ハッキリと原因がわかっていません。診断環境が整い、社会的な認知が広がってきて、診断できる場所の数は増えてきています。

発達障害の子供はどれくらいいるのか

小学校の授業風景

文部科学省の「教育支援体制整備ガイドライン」によると、小学校に通う児童の6.5%が発達障害と言われていて、子供の中には発達障害と診断された子供だけではなく、小学校の教員から見て、「この子は発達障害かもしれない」という、グレーゾーンの子もいます。そんな時、親としてどうすればいいのか、冷静に発達障害と向き合っていきましょう。

発達障害は何歳から判断できてどんな種類があるか

発達障害は細かい障害の種類に分けられていて、代表的な発達障害には3つの種類があり、以下のように分類されます。

・ASD(自閉症スペクトラム)
・ADHD(注意欠如多動性障害)
・LD(学習障害)

年齢でみるとASDの自閉症スペクトラムは1歳半くらいから疑いがかかり、3歳以降に診断ができます。ADHD(注意欠如多動性障害)の場合は4歳以降、LD(学習障害)は勉強が始まる小学校以降になると診断されます。

ここでは、幼少期から判別ができる、ASDとADHDについての顕著な特徴を紹介します

ASDの傾向がある子供によくある特徴

耳を塞ぐ男の子

下記のチェック項目はASD(自閉症スペクトラム)の子供によくある特徴です。以下と同様の簡単な設問は、お住いの自治体役所などでもらえる資料に掲載されている場合もあります。
あてはまるものが多いほど自閉症傾向がありますが、あくまでも目安であり、子供本来が持つ性格や、成長過程での一過性の場合もあります。

あなたのYesの数は0個です。

逆さバイバイとはどんなバイバイ?

逆さバイバイは、手の平を自分に向けてバイバイをすることです。自閉症児の特徴的な行動と言われており、中には逆さピースをするケースもあります。

これは、手の平をこちらに向けてバイバイされるのを真似ると、普通のバイバイになりますが、ASDの場合、相手の立場に立って物事を見たり判断したりできないため、手の平を向けてバイバイされると、同じように自分側に手の平を見せてバイバイしてしまうのです。逆さピースも同じ理由です。

クレーン現象ってどんな行動?

ASDの子供は、うまく自分の言葉を表現することができないため、そばにいる保護者の腕をつかみ、クレーンのように使って欲しいものを取ろうとする行動を、クレーン現象と言い、ASDの特徴的な行動のひとつになります。

ADHDの傾向がある子供によくある特徴

部屋中に散乱してるおもちゃ

次は、ADHDの子によく見られる兆候です。ADHDは、「多動性」「衝動性」「注意欠陥」の3つが見られる発達障害ですが、元気で落ちつきがない性格でも見られる特徴ですので、1つでもあてはまればADHDというわけではありません。

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チェックリストにあてはまる項目が多いほど、専門医の診断が必要になりますが、これはあくまでも目安です。精神科医や小児科医の専門医の診察で正式な病名が判断されますので、あてはまる項目が多い場合、早めに専門機関に連れていきましょう。

保護者が気づいたら、早めに専門機関に連れていきましょう。発達障害でもグレーゾンでもなく、「成長過程なので様子を見ましょう」と言われることもあります。

発達障害グレーゾーンの疑いがあった場合

保育園

発達障害でも、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群の2つは、幼稚園や保育園に通園する前の早い段階で診断することができます。

自治体の健康診断で“ひっかかる”ことが多く、「発達障害?」「グレーゾーン?」「成長過程のもの?」と思うでしょう。発達障害の疑いがあるとされた場合、療育施設を紹介してもらえたり、療育手帳を取得できたり、医師の診断を仰ぎ、診断名がわかったりします。

療育とは

発達障害などの障害を持つ子供が生きにくさを改善して、医療機関や専門的な教育機関に通ってトレーニングをしていくことを「療育」といいます。脳の発達が普通の子どもとは違うものの、病気ではないため、適切な教育を受けると社会生活をうまく行えるようになっていきます。

着がえのトレーニング、トイレトレーニング、運動や工作のような作業、言語療法などを専門の先生と一緒に行っていきます。療育を受けるにあたって自治体からの紹介がありますが、療育に通うかどうかの選択は親の判断に一任しているところが多いです。

療育手帳とは

自治体が発行している知的障害の人が補助を受けるための手帳です。療育手帳のメリットがあります。
・税金の控除や減免
・交通機関が割引になる
・公共料金の割引や減免
・レジャーの割引や減免
療育手帳は、申請をしないと交付されませんが、必ず取得しないといけないことはありません。療育に通っていても、減免などの支援は必要ないなどの理由で、取得していない人も多くいます。

発達障害グレーゾーンで療育手帳を取得できるか

療育手帳は自治体によって呼び方が違い、愛の手帳やみどりの手帳とも呼ばれていて、障害の判定を行い、交付されるものです。知的指数IQを使って障害の度合いを判定しますが、自治体によってIQ値の線引きが違います。

国の指導方針としてはIQを2区分に分けるとされていますが、東京都をはじめ、多くの自治体では4区分で判定することを採用しています。判定する者によって、発達障害のグレーゾーンと思われ、知能指数が高くても発達障害と診断され療育手帳が交付されることがあります。

療育手帳を取得する、IQの診断基準区分は以下の通りです。

2区分の自治体

・重度の知的障害:IQ35以下の人、IQが50以下で肢体不自由などがある
・軽度の知的障害:IQ35~50

4区分の自治体

・最重度の知的障害:IQ19以下
・重度の知的障害:IQ20~34
・中度の知的障害:IQ35~49
・軽度の知的障害:IQ50~75

療育手帳は、心理判定員と呼ばれる専門係員や医師による判定を受け、交付されるか決まり、本人か保護者が自治体の福祉事務所や、障害福祉窓口に申請します。2年後ごとの判定が必要となり、18歳未満では1年ごとに判定することもあります。

療育手帳(愛の手帳・みどりの手帳)が交付されると

療育に通うかどうか、療育手帳を取得するかどうかは必須ではありません。ただ、療育手帳を取得したり、医師による診断書があると、「障害福祉サービス受給者証」を受けることができます。

この受給者証を取得することで、福祉サービス、小学校に入学してからは放課後等デイサービスを利用できる日数や時間数の「支給量」が付与されます。を利用できる日数、時間数の「支給量」が付与されます。

例えば、受給者証に「支給量10日/月」と書かれている場合、1ヶ月に10日の福祉サービスを受けることができます。受給者証がなければ福祉サービスを受けられなかったり、実費が必要になる場合があります。

療育手帳の取得に関するエピソード

療育手帳を申請するかどうかの判断については、家庭によって色々な考え方があります。実際に発達障害のグレーゾーンと言われている子供を持つご家庭に、療育手帳の取得について体験談を聞いてみました。

療育手帳を取得せずに加配の保育園へ

PINO(33歳)


療育手帳は申請していません。療育には通っていますが、療育に通っているママが「発達障害のグレーゾーンだと療育手帳取得は難しい」と言っていたのを聞いたからです。

言葉が遅いのですが、家系にも言葉が遅い人がいて、成長過程なのかもしれないと感じることもあるからです。

過去に知能テストを受けたところ、2人の先生で判断が違いました。
A先生→テストでは泣いてしまい、療育手帳が取得できるレベルと言われました。
B先生→療育園でのテストで、医師は、前に話をしたことがある先生でした。IQ値は高く、療育手帳は取得できないレベルと言われました。

その日の気分や、担当する相手を見て、子供のテストの結果が違います。取得できるかできないか不明だったので、周囲の意見を聞き、療育手帳を申請しないことにしました。

療育手帳を取得できなかった

はぐみん(35歳)


療育手帳を取得してはどうかと保育士さんに言われました。家族と話し合い、保育園に通わせつつ障害児通所施設に通わせようという結論になりました。

子供のためになるならと思い、療育手帳の申請のために心理判定員のいる窓口までテストを受けに行きました。

IQ値が高かったこと、問診・行動観察のアンケート回答の結果から、今回は療育手帳が取得できませんでした。もし受けたいのなら1年に1度、療育手帳が取得できるかのテストを受けることができるようです。

女の子を抱きしめる母親

療育手帳否定派の夫に言われて断念

ゆきママ(34歳)


夫がアスペルガーで、就職する時は苦労したようで、子供にもアスペルガーのような遺伝的要素があると思っていました。

子供は赤ちゃんの頃から眠りが浅く、外出時に泣いて1時間もの間、奇声を発し続けたことも度々あります。

お友達と仲良く遊ぶことができず、公園などへの外出も制限されますし、泣き声がひどくて近所から苦情が来たこともあります。

療育手帳を取得するか夫婦で話し合ったところ、夫から「必要ない」と一蹴。特別な目で見てほしくないとのことで、療育もすすめられたのですが、実は通っていません。やはり、夫は「発達障害」の「障害」の言葉が気になるようです。療育に通うかどうかは親に任されていて、結局、行きませんでした。

加配保育は普通の保育と違う

保育園での集団生活の中で、他の子供と同じように過ごすことが難しい子供に、園での生活に配慮を加える保育のことを言います。

保育園生活の中で、社会性や協調性を身につけられるように援助をしたり、希望があれば身体機能をアップできるような遊びをします。

基本的に、療育手帳を持っていることが前提となりますが、発達障害と診断されていなくても、グレーゾーンと思われる子供に対して、園長の判断で加配が行われることもあります。

発達障害グレーゾーンではなく一時的なこともある

発達障害ではないか、ギリギリのグレーゾーンなのではないかと悩んで、しかるべき医療機関で診察され、どちらにも当てはまらないこともあります。その子の持って生まれた性格だったり、イヤイヤ期、反抗期などの一時的なものかもしれません。

いつも奇声を発して言うことを聞かないので、発達障害だと思っていた。そんな保護者の方もいるでしょう。発達障害でもグレーゾーンでもないのに、いつも子供が奇声を上げているのはどうしてなのか、子供が奇声をあげるのはなぜ?を参考にしてみてください。

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