子供の車酔い・乗り物酔い予防法

子供の車酔い対処法・乗り物酔いしなくなる10の予防策

子供の車酔いへの対処法、乗り物に酔わなくなる予防方法をご紹介。小学校~中学生にかけての子供はとても乗り物に酔いやすく、酔い止め薬は常備しておいた方が安心です。また、バスや飛行機などに乗るときは、座席選びも非常に大切!嘔吐や頭痛でドライブを楽しめなくなる前に、知識を身に付けよう!

子供の車酔い対処法・乗り物酔いしなくなる10の予防策

子供の車酔いの原因は?

旅行やバス遠足の時に心配なのが子供の車酔い。車酔いをしてしまう原因は3つの感覚器官(目・耳・鼻)から受けた刺激によって、身体の平行機能を司る耳の中の三半規管(さんはんきかん)が混乱することで、引き起こると考えられています。

また、車酔いを一度経験すると脳が車酔いを記憶してしまい、次に車に乗った時に不安・動揺を引き起こし、また車酔いをするリスクが高くなります。

車酔いの原因となる感覚器官への刺激や酔いやすい状況を詳しく解説します。

乗り物の揺れや速度

三半規管

三半規管は耳の奥にあり、身体のバランス感覚を維持する役目を担っています。
しかし、車に乗ると、揺れや速度の変化によって三半規管が普段以上に刺激されます。

旅行で遠出した時に車酔いしてしまうことが多い原因のひとつに、山道のように道がガタガタした道を通ったり、高速を使うことで速度が速くなることが挙げられます。

短時間なら車に乗ることに慣れている子でも、三半器官の刺激が大きくなるほど、乗り物酔いしてしまうのです。

景色が動くことも原因に

視覚(目)に映る景色が動くことも三半規管を混乱させる原因となります。

当然ですが、車に乗っていると周囲の景色は速く動きます。普段の景色とは全く別物の視界に、三半規管は混乱し、脳の処理が追い付かなくなることで気分が悪くなってしまうのです。

乗り物の臭い

車内の臭いも車酔いの原因となります。嗅覚からの刺激は、脳に強く伝達されるので、臭いを不快に感じると、脳や自律神経には強いストレスがかかります。そのため、気分が悪くなるなど車酔いの症状が引き起こるのです。

車酔いはいつから起こる?小学生は車酔いしやすい!

車の窓を開けて口を押える子供

小さい頃は車酔いしなかったのに、小学生になってから車酔いをするようになった。
自分も子供の頃は車酔いしたけれど、大人になってからは大丈夫になった。

実は車酔いは、小学生ぐらいの子供が1番なりやすく、それ以降になると改善していく傾向があるのです。車酔いしやすい子供の年齢を確認しておきましょう。

赤ちゃんも車酔いはするが、頻度は少な目

赤ちゃんは三半規管などの耳の機能もまだ未成熟なため、かえって乗り物には酔いにくいという特徴があります。

しかし、数は多くないものの体質として乗り物酔いをする赤ちゃんもいます。
乗り物酔いしている赤ちゃんには、以下のような症状が見られます。

  • 口数が少なくなる
  • 顔色が悪くなる
  • 機嫌が悪くなる
  • 急におとなしくなる
  • 嘔吐する

まだ言葉で気持ちの悪さを訴えることができない赤ちゃんの場合、車に乗せたら様子をよく観察してあげましょう。赤ちゃんは酔い止めの薬も服用できませんので、長時間のドライブを避ける、休憩をこまめに挟むなどして負担を減らしてあげてください。

赤ちゃんが車酔いした時の対処法

  • 車の空気を入れ替える
  • 衣服を一枚脱がせて薄着にさせる
  • 衣服のボタンを外す
  • 停車し、ママやパパが抱っこしてあげる

2歳・3歳から車酔いの症状が見られる

車の座席で気持ち悪そうな女の子

子供の車酔いは一般的に2〜3歳から症状が現れることが多くなります。また、男の子よりも女の子の方が乗り物酔いしやすい傾向にあります。

幼児期は問題なくても、小学校に入学する頃には、今まで車酔いしてこなかった子供も急に車酔いをするようになるケースも見受けられます。幼児期に大丈夫でも、久々に車で遠出をしたら酔ってしまう子もいますので、油断は禁物です。

車酔いのピークは小学校高学年以降

乗り物酔いの年齢別頻度について調べた研究によると、もっとも乗り物しやすいのは小学校高学年から中学・高校にかけであり、

  • 男の子の場合は、小学校高学年から中学生の約30%
  • 女の子の場合は、小学校高学年から高校生の約40%

が乗り物酔いをするという研究結果があります(注1)

成人になっても変わらず乗り物酔いする人もいますが、乗り物酔いする頻度が男性では1割、女性では2割程度までに減少しますので、乗り物酔いは成長とともに治まるケースも多いと言えます。

もし、大人になっても乗り物酔いがひどく、日常生活に支障をきたす場合は、1度耳鼻科や脳神経外科を受診てみましょう。

子供が車酔いをしてしまった時の対処法

車酔いをしてしまった時にはすみやかに対処してあげましょう。

車酔いは早めの対処が肝心!初期症状を確認しよう

一般的な車酔いの症状とは、以下のようなものが知られています。

  • 気分不良
  • 冷や汗
  • 吐き気・嘔吐
  • 顔面蒼白
  • めまい
  • 呼吸が速くなる

しかし、多少の気分不良ならともかく、嘔吐やめまいなどが起こっている場合、既に車酔いが重く出ている状態です。

そのため、ひどい車酔い予防のためには、この状態に陥る前の対策が大事。初期症状が出た時点で対策すると、症状が軽く済むケースも多いのです。

車酔いの初期症状

  • あくび
  • 生唾が溜まる
  • 頭痛
  • 頭重感

あくびが出るのも車酔いの初期症状です!また、「なんとなく頭が重い」と感じた時も要注意。休憩をとったり、子供にガムを噛ませるなどの対処法をとりましょう。

ガムを噛む子供

酔い止め薬を飲ませる

酔い止めの薬は、車に乗る前に飲むことが大切ですが、薬の種類によっては即効性があり、酔ってしまってからでも効果が期待できます。

ただ、早めに処方するに越したものはないので、あくびなどの初期症状が見られたらすぐに服用しましょう。また、あまり車酔いをしない子にも、学校行事の際にはもしもの時のために即効性のある薬を持たせておくと安心です。

子供も飲める酔い止めには、主に以下に3種類に分けられます。

  • ドロップ(飴)タイプ
  • ドリンクタイプ
  • 錠剤タイプ

ドロップ(飴)タイプなら気分転換として薬嫌いの子も飲みやすいですし、ドリンクタイプはジュースのような味がついていて、即効性が期待できるものが多いのが特徴です。

薬以外にできる車酔いへの対処法

  • 車から一度降りて休む
  • 横になる(楽な姿勢をとらせる)
  • 衣服やベルトを緩める
  • 新鮮な空気を吸わせる
  • 空腹時でなければミントガムを噛ませる
  • 氷を舐めさせる
  • 我慢させずに吐かせる
  • 親指を少し強めに噛む

「氷は気分がよくなりそうだけど、普段は持ち歩いてない」と思うかもしれませんが、セブンイレブンなどの100円コーヒーはアイスコーヒーのカップが別売りで、氷だけの状態で売られています。近くにセブンイレブンがあるときは駆け込んで購入できるので便利です!

また、吐きたいときは我慢させずに吐かせた方が気分が良くなります。

親指の第一関節には、目や耳の神経がつながっていると言われています。そのため、脳に痛みの信号が優先的に伝わり、気持ち悪さが和らぐ効果が期待できるようです。

車酔い・乗り物酔いしないための10の予防策

車酔いをしやすい子供には、事前の対策がなにより大切です。車酔いを抑える効果が期待できる予防法を確認しておきましょう。

1.優しい運転を行い、酔いにくい場所に座る

車酔いをしないためには、やはりドライバーの技術も大切。ママやパパもできるだけ気を付けて運転してあげましょう。

特に急発進や急ブレーキが繰り返されると、車内の揺れは大きくなるため車酔いを起こしてしまう可能性が高まります。山道や高速は特に気をつけて運転しましょう。

また、バスや船、飛行機など、乗り物によって揺れや振動を感じやすい座席、感じにくい座席が存在します。

バスは最前列がおすすめ!

バスno
最前列

バスはなるべく前の座席に座るようにしましょう。フロントガラスから景色が見える最前列の窓側の席が1番のおすすめです。

反対に後ろ側の座席はタイヤの真上になってしまい、振動が伝わりやすく車酔いしやすので避けた方が無難です。

飛行機は翼の近く・中央の席!

飛行機は翼の近く

飛行機の場合は、主翼の前方側の座席が最も揺れが少なくおすすめです。主翼そばの席は窓側に座っても景色がいまひとつですが、それならば機体の重心に位置する中央の座席に座ってしまった方が良いかもしれません。

ただし、中央側の席はトイレなどに行きにくかったりもしますし、機体の重心位置は飛行機の種類や貨物量によって異なります。

避けるべき座席は機内後方の席です。ファーストクラス、ビジネスクラスが機内前方に設置されているのは揺れを避けるためでもあります。

修学旅行などは事前に先生にお願いし、学年内で前側の席に配置してもらえると少しは不安が軽減されるはずです。

船は中央近くを狙おう!

船の場合は、船体の中央に位置する席・部屋が揺れがすくなくおすすめです。可能ならときどき、外に出て風にあたりましょう。
クルーズ船は、中央の下層部分が最も酔いにくくことが知られており、医務室が設置されているほどです。

2.進行方向を見る

車の中で進行方向を見る幼児

車酔いする子供には「次、右に曲がるよ」など声をかけてあげることも予防につながります。

次の進行方向が分かることで、体も自然と車の動きに合わせようとします。普段乗り物酔いをする人でも、自分が運転手をしているときに酔うことはほとんどありません。運転手が酔わないのは、ハンドルを握り進行方向を意識する必要があるため、自然に体が順応するためと考えられています。

また、電車など乗るときは、進行方向に背を向けて座らないようにしましょう。

3.満腹・空腹状態を避ける

車に乗る直前は、食べ過ぎないように注意しましょう。食べ過ぎてしまうと、ムカムカして、吐きやすくなります。

空腹の際も、車酔いがしやすくなります。遠出をするときも、朝ご飯は軽く食べておいた方が安心です。

4.遠くの景色を見せる

車に乗ったときは、遠くの景色を見るようにしましょう。スマホやゲーム、漫画などを車で読むとと、下を向きっぱなしになったり、目をたくさん動かしてしまうので酔いやすくなります。

山道などカーブが多い場所では、次のカーブ方向を見せると車酔いしにくくなります。外の景色を楽しめるように声掛けしてあげましょう。

5.強すぎる芳香剤や香水は避ける

強すぎる芳香剤や香水はNG

芳香剤を設置しているママやパパもいらっしゃいますが、強すぎる香りは車酔いを引き起こす原因になってしまいます。ほのかに香る程度でのもの、清潔感のある香りを選びましょう。

車の中でハンバーガーなど臭いの残るものを食べるのも避けましょう。窓を開けたとしても、一度ついた臭いが消臭されるのには時間がかかります。

ドライブの途中で気持ち悪くならないためにも、車内で飲食するものには気を使いましょう。

6.子供にたくさん話をしてもらう

家族でドライブのとき、子供には、車内でたくさんお話をしてもらいましょう。車酔いしてしまう子供は、車に乗る前から「また車酔いするかも」と緊張しているものです。

ママやパパがたくさん話しかけてあげることも大切ですが、子供が会話の主導権を握ることで、話すことに集中できます。車酔いへの心配や不安を忘れさせるのが目的です。

話下手な子供は、しりとりや山手線ゲームなどをして、車酔いのことを意識させないようにしましょう。

7.プラシーボ効果のある声掛けやおまじないをする

プラシーボ効果とは、本来は効果のない偽薬を投与されたとしても、患者が「薬が効いた」と思い込むと本当に症状が改善する治療効果のことです。

ママやパパは「この酔い止め、すごく効くから絶対大丈夫」「今日行くところは遠くないから車酔いはしないよ!」などの言葉を子供にかけてあげてください。

子供は一度車酔いを経験すると、乗る際に緊張してしまいます。その緊張を解き、リラックスさせてあげましょう。子供自身が「自分は車酔いしない!」と自己暗示をかけられれば、ドライブへの不安も和らぐはずです。

8.酔い止めのツボを押す

内関と外関の位置

手首には、酔い止めのツボがあるので、そのツボを刺激してみましょう。

内関(平衡感覚を正すツボ)

手のひらを上に向け、手首の境目中央から腕側に指三本分進んだところ

外関(自律神経を整えるツボ)

手の甲を上に向け、手首の境目中央から指三本分進んだところ

このツボを刺激するための、車酔い予防リストバンドも販売されています。

また、内関と外関を刺激するために、1円玉などを手首に貼る方法もあります。ややおまじない的な部分もありますが、プラシーボ効果も大切なので、「これで酔い止めしないはず!」と子供自身が効果を信じることが大切です。

9.前日にしっかり睡眠を取らせる

普段車酔いしない子供ですら、睡眠不足で車酔いしてしまうことは珍しくありません。旅行やお出かけを楽しむためには、しっかりと前日に睡眠をとり、体調を整えることがなにより大切です。

前日はなるべく体をたくさん使った遊びをさせたり、お昼寝の時間を少なくさせるなどして、いつもより早い時間に布団に入りましょう。

10.車酔いを克服できるような運動を取り入れる

鉄棒する子供

車酔いは体質によるものが大きいですが、乗り物酔いの原因となる三半器官は鍛えることが可能です。
フィギュアスケート選手はジャンプやスピンを繰り返し、激しく体を回転させますが、演技後にふらつくことはありません。

乗り物酔いしやすい子供は、日頃から体を前後や左右に揺らしたり、回したりする運動を行い、三半器官を少しずつ鍛えていきましょう。

乗り物酔い克服におすすめの運動

  • でんぐり返し
  • 鉄棒(前回りと後回りの両方)
  • ブランコ
  • トランポリン
  • シーソー

ただし、一度に行い過ぎると、車酔いと同じように気持ち悪くなってしまうので、あくまで楽しみながら練習をさせてあげてください。

乗り物に乗る機会も増やしてあげることも練習の一環になります。始めのうちは短い距離から、次第に少しずつ距離を伸ばしてあげることで、車酔いしにくくなります。

子供とのドライブは焦らず、楽しませる気持ちを持って!

家族旅行でドライブをする際など、大人はつい早く目的地に着いて遊ばせてあげたいと考えてしまいがちです。しかし、子供の身体は大人に比べてデリケートなので、知らず知らずに負担が掛かっていることもあります。

もし道中で気持ち悪くなってしまったら、せっかくのお出かけを楽しめません。こまめに休憩をとり、車内では子供がリラックスできる雰囲気づくりを心がけてください。

また、学校などでバスなどに乗る機会に備えて、酔い止め薬の購入や酔わないための予防方法を子供にもしっかり教えておきましょう。

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