落ち着きがない子供の親の接し方

落ち着きがないのは性格?ADHD?子供への対応の仕方

落ち着きがない子供を見て、困り果てる両親もいるでしょう。3歳、4歳と年齢が進むと落ち着いてきますが、その子の性格にもよります。そうではない場合、ADHDの疑いもありますので、専門医に相談してみましょう。子供は好奇心旺盛なので、落ち着きがない場合でも、ある程度は見守ることも大切です。

落ち着きがないのは性格?ADHD?子供への対応の仕方

落ち着きがない子供

1~2歳の頃は好奇心の塊で、落ち着きがないのが当たり前ですが、中には3歳を過ぎるころになってもいつもソワソワ、キョロキョロとしていてひとつの遊びに集中できない子供もいます。

親や周囲の大人からは困った子、手のかかる子供と評価されがちですが、そのような子供には、その子なりの理由が必ずあります。

「うちの子は困った子」とすぐ決めつけることはせずに、親が子供をよく観察しながら落ち着きがない原因を追究し、関わり方や環境を整えるなど対策をとっていく必要があります。

落ち着きがない原因5つ

子供が3歳を過ぎても4歳になっても落ち着きがなくて困っているという場合、じっとしていられるのにも小さい子供では限界がありますし、自分の思うように行動したいと考えるのが普通です。

それ以外にも考えられる原因がありますので、自分の子供に当てはまっていないか振り返ってみましょう。

1.好奇心が強すぎる

明かりの方向へ手を差し出す子供

通常の発達では、3歳くらいから欲求や感情のコントロールが少しずつできるようになっていきますが、知的好奇心のとても強い子供は、好奇心が抑えきれずに落ち着きがなく見られてしまうことがあります。

幼児期になってもいつもソワソワ、ウロウロと目が離せない状態が続くことになりますが、何にでも興味を持ち、確かめずにはいられないという強い探求心や感性をもっている証拠です。

その子の長所でもあるので、気長に見守る気持ちで接する必要があります。

2.自我が芽生えて自己主張したい

自己主張し始める幼児

いわゆる「イヤイヤ期」「魔の2歳児」などといわれる状態のことです。3歳を過ぎても落ち着くどころかパワーアップした状態を俗に「悪魔の3歳児」などと表現することもあります。

無理やりやめさせよう、きちんと教えようとしてもますます子供は反発し、行動はエスカレートする一方です。できるだけ無理に抑え込もうとはせずに、子供の気持ちをうまく逸らすように働きかけをしてきます。根気よく丁寧に付き合っていくうちに、時期が来てスッと落ち着くのが普通です。

どんなことに対しても自己主張が激しく、親や周囲の制止を振り切って自分の思いを遂げようとします。周りの大人から見たら癇癪を起す子供は「落ち着きがない」「困った」と感じてしまいますが、「イヤイヤ」も「癇癪」も、子供の情緒の発達で必ず通る過程です。

3.疲れやストレスのSOSサイン

泣く子供

普段より刺激の強いことが日中起こったようなとき、心や体に疲れを感じるようなことが起こったとき、子供は大人のようにストレスや疲れをうまく受け止めることも、整理することも、発散する方法も知りません。その分無意識のうちに普段とは違う、「落ち着きのない行動」として現れる傾向がとても強いのです。

  • いつもなら何でもないことで癇癪を起こす
  • 泣き叫ぶ
  • わけもなくすぐキレる
  • 突然大声を出す
  • 爪を噛む
  • おねしょをする

上記のような、普段はしないことが急に始まるということが複数あるようなときには、子供からのSOSのサインと受け止めましょう。

また、このような様子が見られたときは、子供をよく観察する、話をよく聞くといった子供の心をケアするように努めます。

4.大人の関心を引きたい

大人の関心を引きたい子供

子供自身が愛情不足を感じているようなとき、かまってほしいときに、親や周りの大人の気をひくためにわざと落ち着きがない行動をすることがあります。ある意味「演技」として、わざと大声を出して暴れる、癇癪を起こす、ものを隠す・壊すなどあちこちいたずらして回る、といった「落ち着きがない」行動をとるのです。

  • 妹や弟が生まれた
  • 生活の環境が変わった
  • 親が仕事や家事で相手にしてくれない
  • 両親がケンカした

上記のようなことが原因となり、その不安から上記のような行動に走ることが多く、親としては戸惑いを感じることでしょう。

このようなストレスを放置することは子供の人格形成に大きく悪影響を及ぼし、人格障害や精神疾患、親子関係の崩壊など深刻な二次障害を招きかねません。

まずは子供の心のケアを最優先に、そして家庭内のトラブルが引き金である場合は環境改善に努めます。

5.発達障害(ADHD)の可能性

ADHDの診察を受ける子供

ADHDとは、いわゆる発達障害の一種で、生まれつきの脳の機能として、他の子供に比べて自分の興味関心が優勢で、感情や周囲の状況のバランスがとることが苦手な状態のことをいいます。

家庭だけでなく、幼稚園や保育園、公園などどんな場所でも頻繁に周囲の状況に合わせることなく自由気ままに行動してしまいます。

周囲からすると「わがまま」「困った子」と評価されてしまいがちですが、実は本人も周りのお友達のようにうまく切り替えができずに「恥ずかしい」「またやっちゃった」「なんで自分はできないんだろう」と困っていることが多いのです。

親や周囲の親が「もしかして?」と気づいたらすぐに手を打つことがとても大切です。

1歳~2歳の頃はみな一様に落ち着きがなかった子供も、3歳以降は少しずつ周囲の状況を見て感情のコントロールができるようになってくるのですが、ADHDの場合は自己の欲求や感情表現と、周囲の状況を判断する力のバランス感覚が年齢相応に伴っていないのが特徴です。

落ち着きがない子供への接し方5つ

落ち着きがない子供は何かしら、気持ちの不安定さを抱えている場合がほとんどです。まず、親や周囲の大人は子供の不安を取り除き、安心できる環境や関わり方を心がけることが重要です。

1.癇癪は温かく見守る

癇癪を起して泣く幼児

子供が癇癪を起こしているときに無理やり体を押さえつける、怒鳴ってやめさせるなどしていませんか?癇癪は子供のストレス発散方法であり、SOSでもあります。大人のパワーで無理やり封じ込めることは好ましくありません。

周囲への迷惑や安全性への配慮は必要ですが、できるだけ子供の気が済み、気分が落ち着くまで温かく見守りましょう。言葉で理攻めにする、子供の気持ちや立場を無視して話すなどはしてはいけないことです。

どうしても親自身が怒鳴ってしまいそうなほどストレスを感じるときは、少し距離をとり、離れて終わるのを待つくらいの気持ちでいると、親側のストレスも軽減されます。

2.気が散りにくい環境を作る

次々に興味が移り、ひとつのことにじっくり取り組むのが苦手な子供の場合は、周囲の環境を整えることで改善する場合があります。特に小学生以降は、勉強するスペースの環境づくりはとても重要です。

勉強をするときには、手の届く範囲や視界に入る場所に他の物を置かない、見せない、このことを意識して環境づくりをします。また、光や音といった要素に敏感に反応する子供の場合は、本人の落ち着く環境を探し出し、子供にとって心地の良い空間を確保してあげましょう。

勉強のスペース同様に、落ち着きがない子供には「自分だけの居場所」を作ってやることも効果があります気持ちが落ち着かないときに閉じこもる場所、安心できる場所が確保できていることは、子供本人の気持ちの上でよりどころとなります。

3.話しかけるときは簡潔に

子供の前で頭を抱える母親

落ち着きがない子供は、長々と話しかけられると、とてもストレスに感じる傾向が強いです。また、遠くから呼びかけられても自分に話しかけていると気づきにくく、話に注意を向けることが難しいのです。

子供に話をするときは、「近づいて」「落ち着いた声のトーンで」「結論または要点のみを短く伝える」この3つを心がけます。

子供が話を聞くために集中できるのはせいぜい15秒程度です。落ち着きのない子供の場合は、話を聞く最中もソワソワと体を動かしているとか、目線をキョロキョロしがちですから、しっかり体を向き合わせて、「目を見て話を聞いてね」と声をかけてから話をするようにします。

4.ルールを繰り返し丁寧に教える

落ち着きがない子供の傾向として、物事の善悪や、社会や集団のルールに対する概念が、他の同年齢の子供に比べてやや希薄さがあります。自由奔放というと聞こえはいいですが、それでは周囲も本人も困ってしまいます。

社会規範を教えるのは親の大切な役割ですから、投げ出すことなく、根気よく丁寧に教え続けます。なぜいけないのか、自分がされたらどう思うかということを織り交ぜながら話すようにすると、いずれ子供本人が自分の中にストンと落とし込める時が来ます。

5.時には相手にしない勇気も必要

これは良くない行動だからやめよう、次からはこうしてみようなどと、子供の困った行動を諭していても、繰り返し好ましくない行動をする場合があります。人の嫌がるちょっかいをしつこく続ける、わざと叫び声をあげるといったことがある場合は、時には無視も効果的です。相手にしないでさっさとその場を離れましょう。

静かに会話をすることができないならば、会話はしません。というスタンスを示すことも、ある程度の年齢に達した子供に対しては有効となる場合があります。

落ち着きのない子供はとかく感情のコントロールが難しく、落ち着いて話をするということが苦手ですから、気持ちが落ち着くまで物理的に距離をとる方法は、一定の効果があります。

ADHDかも?と思ったら

2歳、3歳と落ち着きがなかった子供でも、年齢が上がるごとに少しずつ落ち着きを見せ始めるのが通常の発達の過程です。ところが、4歳になる頃でも頻繁に癇癪を起こす、思い通りにいかないと暴れる、自分の思い通りにしようと相手に暴力をふるうなどの傾向がある場合は、ADHDの可能性を視野に入れて対応していかなくではなりません。

ADHDの特徴

散らかる玩具とADHDの特徴

ADHDは、一言で言うと落ち着きがないということです。注意欠如、多動が主な特徴ですが、下記のような特性から、幼稚園や保育園、学校などの集団で行動する場や、公園や乗り物内など公共の場で自由気ままな振る舞いを繰り返してしまいます。周囲から「困った人」と見られて、集団内で自分の居場所の確保が難しくなり集団生活になじめなくなってしまうのです。

一方で、自分の興味のあることには探求心が強く、物事を突き詰めようとする能力はとても高いのがADHDの人の特性です。

不注意

  • 忘れ物が多い
  • やりかけのことを放置する
  • 片付けや整理整頓ができない
  • 集中力がない
  • 自分の興味のあることに集中しすぎて切り替えができない
  • ものを良くなくす

衝動性

  • 順番待ちができない
  • 他の人の話を遮って自分の話をしだす
  • 後先考えずに行動する
  • 思い通りにいかないと暴言や暴力がでる

多動性

  • じっと座っていることが困難
  • 常に体の一部を落ち着きなく動かしている
  • 一度話し出すと一方的に話し続ける

ADHDの子供にはケアが必要

ADHDの子供は落ち着きのなさや自由気ままな振る舞いが原因で、集団生活にうまくなじめない、人間関係がうまくいかないなど、社会生活上の生きにくさを抱えてしまうことが一番の問題です。

放置すると学校生活になじめずに様々なトラブルに発展しますし、子供本人も大きな心のトラブルを抱えて大人になってしまう「二次障害」の可能性が非常に高くなります。

親や周囲の大人が、ただ落ち着きがないだけではないと気づいたら、早めに手を打つ必要があるのです。

ADHDを疑ったら親がすべきこと

ただの落ち着きがないだけではないと思ったら、専門の相談窓口へ相談しましょう。各自治体に「発達障害相談窓口」「発達支援室」「教育相談室」などの相談機関が設置されています。まずは子供の気になることを気軽に相談できる窓口を探して予約を取りましょう。

発達障害を扱っている小児科や小児心療内科、発達障害専門外来に直接予約を取り、専門医の診察を受けることもできます。幼稚園や保育園に通っている子供の場合は、担任の先生にまず相談してもよいでしょう。とにかく、専門知識を持った人に相談することが最重要です。

その後専門家が必要と判断すれば、専門医の診断や、投薬、治療、あるいは療育を提案されますので、最終的に保護者である親の判断で、子供のためにできることを選択していきます。

落ち着きがない子供は見守ることが大切

あまりにも落ち着きがないと心配が尽きないのが親心ですが、裏を返せば元気で活発、好奇心旺盛であることにもなります。その子の個性として両親がありのままを受け入れること、そして温かく見守ることが子供の成長には一番です。そして親としての関わり方を工夫することや、子供が安心して暮らせる環境を整えること、発達障害を疑ったらとるべき行動など、親としてできることに取り組んでいきましょう。

落ち着きがなく、感情のコントロールが難しい子供の場合、感情のコントロールが苦手な子供を変える親の接し方を参考にし、上手に感情をコントロールできるよう、導いてあげしょう。

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