年収で階級が決まるって本当?

ママ友カーストの問題点とは?ドラマより怖いママ友の世界

ママ友カーストという言葉にドキッとした方はご存じでしょう。今、ママの間でひそかに問題視されている現象がこのママ友カーストです。年収などの生活レベルによるママ同士の格付け…ママ友の「カースト制度」は本当にあるのでしょうか?詳しく解説します。

ママ友カーストの問題点とは?ドラマより怖いママ友の世界

かなり怖いイメージの「ママ友カースト」の正体とは?!

TVドラマで一躍有名になった「ママ友カースト」ってご存じでしょうか?
「あんなのドラマの中だけでしょ?」という人にも知ってもらいたいママ友のカースト事情。
もしかしたら、意外とあなたの近くにもあるかもしれません。

そもそもカースト制度って何でしたっけ?

ポルトガル語で「血統」を表す言葉のカースト。
主にヒンドゥー教における身分制度のことを指します。ヒンドゥー教徒の人達にとってこのカースト制度は歴史的にもとても根深いもので、就職や結婚、選挙にまで影響が出るほどのものです。
カースト制度は上位から、バラモン(司祭)、クシャトリア(王族・武士)、ヴァイジャ(平民、一般市民)、シュードラ(奴隷)、の4つの階級があり、ダリット(人間あつかいされない人々)と呼ばれる階級外の人達も存在します。
これは親子孫と代々続くもので、一生変わることがありません。

日本に蔓延る恐怖のママ友カースト

ママア友カーストの真実を知り驚愕するママ達

ドラマの影響もあるが本当に存在する

インド社会の身分格差を表すかのごとく、ママ友同士の格差を位置づける階級制度のようなものが、ママ友カーストだとすると、ちょっと怖いことですね。
実際にその身分格差を体験した方達によれば「ママ友カースト」はTVドラマが産んだ、ママ友の過激な争いをおもしろおかしく語っただけのもの・・・というわけではないことが分かります。

ではどこで?誰が決めて?そのようになるのでしょうか。
階級があるとすれば、そこにはルールがあるということになりますから、当然そのルールを作った人がいて、それに従う人達がいるということになります。
なんだか余計にゾっとする話になってきましたが、ママ友カーストとは、他のママより自分が優位に立っていたい、というママの欲望が生み出したルール、と見て間違いはなさそうです。

年収や職業や子供の能力で格付けされる

ママ友の間での格付けは、主に一家の大黒柱の年収や職業に左右されることが多いようです。
高収入であれば上、大企業や医者、公務員などであればより上、となります。
他にも子供自身の容姿や出来、習い事の種類がセレブを思わせるようなものであるかなどでも、上下するようです。

そしてもうひとつ大きいポイントがママ自身の評価です。
社交的でズバッとものを言いリーダーシップのある人はカースト上位に君臨する傾向があります。
おしゃれな見た目も欠かせません。身につけるものが高価なものかそうでないか、ランチに支払える額が高額であるかなども階級に大きく響いてきます。

住んでいる家は一戸建てかマンションか、はたまた賃貸アパートなのか。車の車種は何か。生活レベルの違いが分かるポイントを色々と挙げて、階級分けされていくことが分かります。
一口に言ってしまえば、生活レベルが高いと階級が上がるのがママ友カースト制度の仕組みです。

ママの年齢や学歴、見た目までが判断基準

ママ友のランク付けに耳を塞ぐ女性

ママ自身について、もっと掘り下げて評価される場合、ママがどの学校を出て、その後どんな職業についたか・・・なども判断基準になります。
見た目が美人であるかどうかも重要ですが、身につけているものがおしゃれで高級なものであれば評価は上がります。

逆に言えば、取り立てて美人でもなく、身につけるものもいつも決まっていて、なんとなく貧乏くさい・・・というママは下の階級に位置するということになります。

郊外でも田舎でも存在する

お受験に忙しい都会の幼稚園、学校ばかりがママ友カーストの舞台ではありません。地方にもカースト社会は存在するのです。むしろ、学歴や家柄を重んじる田舎の方がその傾向が強いかもしれません。

職業で言えば、お寺の住職や町長、村長など都会にはないタイプの夫を持つママが、カースト上位に入るでしょう。また、都会と違って閉鎖感もある狭い社会なので、生活レベルが人に伝わりやすく格付けがしやすいことも、ママ友カーストを増長させる要因の1つでしょう。

幼稚園や小学校だけじゃない?塾でのカースト

ママ達の格付けは園や学校だけにとどまりません。塾や習い事にも、ママ友カーストは存在します。
お受験の為の塾なら、なおさらその傾向が強いでしょう。
「うちの子は他の子よりも成績優秀でありたい」と考えるあまりにエスカレートするその格付けは、成績そのものだけでなく、難関校を志望しているかどうか、どれだけ教育にお金をかけているかなどでも変わってきます。

教育熱心なママにとって、ブランド力があるのはもはや「夫」ではなく「子供」なのです。
夫の職業や出世よりも、子供がいかに成功を収めるかが、ママ友の間でブランド価値が高いと言えるでしょう。

関わり合いたくない・巻き込まれたくない人にママ友との付き合い方

ママ友同士で格付け、格差・・・そんなことには関わり合いたくない!そう考えていても、実際にそれが身近な問題として迫ってきたら?

広く浅く付き合うのが信条のママ

ママ友同士近づきすぎない距離感を大切に

「友」と言っても、ママ友の大半は学生時代、気兼ねなしに付き合っていた女友達や、近所の昔ながらの幼なじみとは違います。ですから、つきあい方も違った考え方をした方が良いでしょう。
度々ランチに誘われて、気づけば同じママ友といつも一緒・・・という状況は悪いことではありませんが、あなたが心を許せると感じる相手でなければ、深く付き合うのは避けた方が賢明です。

相手の立ち入ったような事情にまで首をつっこまない。聞かれても詳しく話さないなど、上手に当たり障りなく付き合う工夫が必要ですね。
ママ友は子供のため、情報を得るためのものと割り切って考えてみてはいかがでしょうか。

お受験?習い事?ママ友の子供と張り合わない!

誰でも我が子が一番かわいいし、他の子よりも優秀でいて欲しいと心のどこかで願っているものです。
「誰々ちゃんはバレエとスイミングと英語に通っている」や、「誰々くんは○○○を受験するらしい」のような話を聞くと「うちだって!」とメラメラ闘志が燃え上がってはきませんか?

もちろん、幼い頃からはじめる習い事にはメリットもたくさんあります。子供が楽しく通えて身につけば言うことはないでしょう。

しかし他の子供と自分の子供を比較して何かを始めるのは、子供にとっても、あなたにとっても良いスタートとは言えません。
ママ友の子供がどれほど習い事をたくさんしていても、あせったり、張り合ったりすることはないのです。本当に子供のためを思って選ぶ選択にこそ、価値があるのではないでしょうか。

ママ友が言う悪口や陰口の話題に乗らない

自分の信念が強いママ

あるときのランチ会で、Aちゃんのママが「実はね、○○くんのママってこうなのよ。あの人着ているものも××だし、ちょっと××なのよね・・・」と話しかけてきました。あなたはどう返しますか?
陰口、悪口は、ある意味女社会につきものです。もちろんママ友同士でも互いをそんな風に言い合うこともあるのではないでしょうか?
そんな場に居合わせても、調子を合わせて悪口の風に乗るのは、賢い選択とは言えません。

陰で悪く言う人は、必ずまたどこか別の場所で同じように悪口を言うはずです。そのときに、さもあなたがそう言っていたかのように、同じ悪口を話すかもしれませんし、その場であなたがどう言われるか、分かったものではありません。

元々、深く信じ合った仲ではなく、もろい関係なのだということを念頭において、悪口、陰口を振られても聞き手にまわり、可能であれば他の話に変えてしまうなどして、その話題を避けることが大切ですね。
ママ友同士での悪口、陰口はトラブルの元です。

カーストに飲み込まれないよう気の合うママ友を少数作る

生活レベルでの格付けが必ずしも悪いことなのかというと、実はそうでもないかもしれません。
なぜなら、人は付き合う相手が同じ生活レベルであれば、ある程度安心して付き合えるからです。
ランチの金額に、5,000円平気で出せるママと、1,000円でも厳しいと感じるママが、いつも一緒に行動することは難しいことです。
子供の頃は気にしないでも良かったこの差が、大人になると気にせずにはいられなくなるのです。

ママ友同士で気楽に付き合いたいと考えるなら、同じような生活レベルの人で、基本的な考え方の似ている人、気の合う人を選ぶと、楽しいママ友ライフが送れることでしょう。
あなたの周りにカーストが存在していたとしても、気にせず付き合える関係のママ友が少数いることで、カーストに飲み込まれずに済みますよ。

ママ友カーストに巻き込まれてしまったら…

保育園で知り合った気の合うママ友

カーストに関わるのを避けていたのに、巻き込まれてしまったとしましょう。そのとき、あなたはどのように対応したら良いでしょうか?
まず、陰湿な嫌がらせなど気にしないですむ、他の気の合うママ友を見つけて仲良くすることです。

それが難しい場合、そのママ友集団以外の場所での人間関係を充実させることがオススメです。
あなたの身の回りの人は勝ち組意識が高いママ集団だけではありません。趣味などで新しく習い事をはじめてみるのも手かもしれません。

孤立してしまったとしても、そこがあなたの全てではないのだと自信を持って、毅然とした態度をつらぬくことが大切ですよ。

ママ友がいなくたって大丈夫!さまざまなトラブルを考える

ママ友カーストは、格付け格差制度。言ってしまえばママ達の意識の問題です。辛い思いをして、何かに耐えて、無理にママ友を作らなくてもいいと、そうは思いませんか?

トラブルにも動じないママ

ママ友とは当たり障りなく付き合いたいと考えている人は、トラブルに発展するようなママ友付き合いを良かれとしないでしょう。
園で、学校で、習い事で。ママ友と接するときに、様々なトラブルを想定してお付き合いをすることで、防げることがたくさんあります。

適度な距離感を保ち、悪口、陰口に加わらないこと。他と比べて張り合わないことはもちろん、自分自身、子供にも自信を持つこと。
そうして自分をしっかり持った上で、入ってくる情報を整理してみましょう。本当に有益なものには、それを得るために多少の努力をしても良いと思います。

しかしそうでもないもの、なくても良かったものを無理に得ようとする必要はありません。
ママ友が多くなり、情報交換が多くなり、話の中心に入っていけばいくほど、トラブルに巻き込まれる危険性は高くなります。
傍観者としての位置が一番、トラブルに巻き込まれにくいと言えるでしょう。

ママ友カーストの体験談・トラブル例

ママ友にひどい目に合っている女性

共働きで仕事を持っているママは、元々ママ友を作ることが難しいせいか、ほとんど作らないという方も珍しくはありませんが、カーストにも我関せずというスタンスでいることが多いようです。では実際にどんなトラブルがあるのか見ていきましょう。

ママ友カーストからトラブルに発展?

ママ友カーストでは、上位カーストから下位カーストに向けて、嫌がらせなどのトラブルのようなことが起こることがしばしばあります。

これは、格付けを行っているママ達が行き過ぎた自己顕示欲を持っていたり、社会の中でより良い集団に属していたいという欲求が強かったりするために起こります。自分より劣っているとランクづけた人に嫌がらせをして、安心しているのだと考えられます。また、ママカーストで下位にいるママの子供は、残念なことに嫌がらせの対象になりやすいという体験談が多く見られます。

  • 幼稚園の行事の後、ランチに行く話が持ち上がるが自分だけ誘われない
  • みんな知っていることが自分の耳に入ってこない
  • 他のママ友は下の名前で呼び合っているが、自分だけ名字呼び
  • 参観などで挨拶をしてもスルーされてしまう
  • 子供が親の職業のことでからかわれる

習い事でスポーツをしている中にも、ママ友カーストが存在します。
サッカーの習い事では・・・

  • カースト上位のママから「どうせ何してもうまくならないでしょ」と笑われる
  • ボスママの子供から「おまえは下手だから、もう来るな」など言われる
  • 送迎の際の乗り合いに加えてもらえず、普段から必要な情報が入ってこない

同じマンションや団地、社宅に住んでいる、という場合は、自宅ですらママ友カーストの影響が及んで来ることがあります。

  • 同じマンションのボスママに呼び出され、ゴミの出し方が悪いと怒られた
  • 遊びに来たママ友に家のあちこちをチェックされ「あなたとはお付き合い出来ない」と言われる
  • マンション内で高層階の高い部屋に住んでいる上位カーストの子供が遊びに来て「狭いね。うちはもっと広いよ」と言われる

カースト上位のママ友からおつきあいの「値段」をつけられる

大人になると、生活レベルのあまりに違う人と普通にお付き合いすることは困難になってきます。
ランチに行こうという話になったとき。ファーストフードでもいいと考えるママと、有名なイタリアンのランチコースを思い浮かべるママとでは、到底同じように付き合える訳がありません。
「私達はこれからいつものお店にランチしに行くけれど、一番お安いコースでも5,000千円以下のものはないから、○○さんは来ないでしょう?」
などのように、嫌みを言われることもあるそうです。

他にも身につけるもので、頭から足の先までおいくら?という見方をされて不愉快な思いをすることもあるようです。

気にしない!カースト上位のママ友も最下層民も一時のこと

ここまでなんだか嫌な話が多かったように思いますが「ママ友」はそんなに悪いものではないと思います。むしろ、いてくれて助かる存在ではないでしょうか。でもそれに「カースト」がくっつくと、なんとも不気味で、寒気すら感じるホラーになってしまいます。

要するに「カースト」なんてものがなければ、もっと気持ちよくお付き合い出来るということではないでしょうか。分かりきったことですが、それに振り回されるママも、子供も、気の毒なことです。

「ママ友カースト」に入り込んでいるママも、また小さい子供がいてこれから関わる可能性のあるママも何が大切かを考え自分の意思を強く持ちママ友社会に参加してみましょう。