シングルマザーの就職

シングルマザーの就職を成功させる5つのポイント

シングルマザーの就職はハードルが高く、労働条件が合わないなどの理由で不利になる場合もあります。しかし、「就職できない」と決まったわけではありません。履歴書や面接で好アピールをし、仕事を勝ち取りましょう!シングルマザーの就職のポイントと、就職や資格取得のための支援制度を紹介します。

シングルマザーの就職を成功させる5つのポイント

シングルマザーの就職率はどれくらい?

厚生労働省による調査「ひとり親家庭の就業状況」によれば、母子世帯の就業率は80.6%となっています。そのうち正規雇用(正社員)は43%、非正規雇用(パート、アルバイト、派遣社員、契約社員など)は57%になり、平均就労収入は181万円(正規雇用270万円、非正規雇用125万円)となります。

ちなみに一般世帯の女性の就業率は64.4%で、正規雇用が45.6%、非正規雇用が54.4%になり、平均給与所得は269万円となっています。

この調査からは、シングルマザーは、一般世帯と比べて、就業率は高いにもかかわらず、平均就労収入は低いという結果が読み取れます。

シングルマザーが就職できない原因とは?

シングルマザーの「就職したい!」という意欲とは裏腹に、就職はやはり困難を極めます。
その原因として考えられるのは以下の通りです。

労働時間に限りがある

子供の世話をしながら電話連絡するシングルマザー

シングルマザーが就職をする時に一番優先するのは「労働時間」です。実家暮らしや実家の近所に住んでいて子供を預けることができる環境であればフルタイムでも問題ないのでしょうが、そうでない場合はやはり子供の預け先の確保が問題になります。

「残業無し」「土日祝日休み」という子育てに支障がない条件の仕事はあるものの、人気があって倍率も高くなるので簡単には就職できません。

また子供の急な体調不良に対応できる仕事となると、やはりパートやアルバイトだと都合が良いので、特に子供が小さいうちは、就職したくても自分の中でなかなか条件が整わないジレンマを抱える人が多いです。

仕事のブランクが長い

結婚や出産と同時に仕事を辞めて専業主婦になった方にとっては、再就職に不安を抱えている人もいます。

子育ても立派な仕事ですが、残念ながら社会的にはそれがキャリアとは認められないという現実があります。ブランクが長ければ長いほど、就職して働きながら子育てができるかどうか?という不安は大きくなるでしょう。

正社員にこだわり過ぎている

子供をわきに抱えるスーツ姿の女性

シングルマザーだからこそ経済的に有利である正社員を希望する人が多いので「何が何でも採用されなきゃ!」という気持ちで面接に臨む人もいるでしょう。

しかし、残念ながら一般的にはシングルマザーが正社員として採用されるケースは決して多いとは言えません。現代では、「正社員」というのはシングルマザーに限らず、非常に狭き門なのです。

経済的な安定を考えるなら、正社員を目指すのは当然の判断です。それでも、現実問題として難しいなら時には軌道修正も必要。パートやアルバイトの仕事ぶりを評価されて正社員に誘われるというケースもありますし、資格を取得する、働きながら転職活動するという方法もあります。

シングルマザーに対する就職支援

シングルマザーに対する支援は多岐に渡りますが、就職に関する支援もいくつかあります。頼れる支援には遠慮なく頼った方が絶対的に得ですし、資格取得に関わるものもあるので、将来的なことを考えて、知識として知っておきましょう。

シングルマザー向け支援制度14~頼れるNPO情報もアリ!
シングルマザー向け支援制度14~頼れるNPO情報もアリ!

母子家庭就業・自立センター

厚生労働省が行っている支援事業で、母子家庭や父子家庭の母親・父親に対して就業支援を行う場所を全国に配置しています。そこでは就業相談、就業支援の講習会実施、就業情報の提供などのサービスや、自治体によっては養育費に関する相談を弁護士に相談する場も設けてくれています。

自立支援教育訓練給付事業

ひとり親家庭の親が就職に有利となる資格を取得するために、対象となっている講座の受講料の20%(上限10万円)が支給される制度です。

例えば収入が多くシングルマザーに人気の資格である「医療事務」や、手に職をつけるための「パソコン検定」「ビジネス英語」などの講座も対象となっています。

高等技能訓練促進費事業

介護福祉士の実習をする女性

資格取得のために一定期間の修学が必要になる場合、その期間中の生活費を支援してくれる制度です。
取得すれば就職に有利となる資格であっても、高額な費用と時間が必要な場合には是非利用したい支援です。

例えば「看護師」「介護福祉士」などは2年以上の養成機関での修業が必須条件となりますが、その間の生活費の負担を軽減するために全期間(上限2年)に渡り支給されます。
支給額は月額10万円(市町村民税非課税世帯)又は月額7万500円(市町村民税課税世帯)です。

さらに修業終了後には5万円(市町村民税非課税世帯)又は2万5千円(市町村民税課税世帯)が支給されます。

教育訓練給付金

シングルマザーに限らず、雇用保険を払っている方(一定期間「一般保険者」又は「一般被保険者」であった人)なら誰でも利用できる支援制度です。

厚生労働省が指定する講座を受講する際には、費用の20%(上限10万円)が支給されるので、キャリアアップや高収入に繋がる資格を取得するチャンスです。

例えば「税理士」「会計士」などの国家資格の場合は独学で勉強するのは難しいので、通学や通信教育に頼る場合が多いですが、期間も簡単な資格に比べて長くなります。それがネックとなって資格取得を諦めるのは勿体ないので、こうした支援制度を利用すれば経済的な負担は少なくなります。

キャリアアップ講習

自治体によって独自に行っている支援制度なので、お住まいの地域で確認する必要があります。短期講習の場合が多いですが、民間で行われている通学や通信講座に比べれば費用がかなり安いので、各自治体に問い合わせて、自分のニーズに合う講座があれば受講してみましょう。

例えば東京都では「CAD製図」「建築士」「カラーコーディネーター」「簿記」「介護福祉士」などの資格系からパソコンによる「ホームページ作成」「プログラミング」など様々な講座が用意されています。

シングルマザーを雇用することで企業に助成金が出る制度も!

事務の仕事をする女性

母子家庭の貧困は社会問題にもなり、それと同時に就職の難しさも問題視されています。それを懸念して設けられたのが、シングルマザーを雇用した企業に助成金が支払われる制度です。

どの企業でも利用しているとは限りませんが、マザーズハローワークや母子家庭等就業自立センターなどに対象となる求人が貼られているケースも多いです。企業側も「シングルマザーOK」という意味で求人を出しているわけですから、他の企業求人に比べて労働時間などの面で折り合いがつきやすいはずです。ぜひチェックしてみましょう。

特定求職者雇用開発助成金

特定求職者雇用開発助成金は、ハローワークや母子家庭等就業自立センターの紹介で、正社員又はパートやアルバイトで最低でも週20時間以上の勤務が見込まれるひとり親家庭等の親を雇用した事業主が対象となります。

週30時間以上勤務するシングルマザーを雇用した場合、雇用人数1人あたり50万円(中小企業は90万円)となり、週20時間以上30時間未満の場合は30万円(中小企業は60万円)が支払われます。

トライアル雇用事業

正社員雇用ではなく、短時間のお試し雇用をした事業主に対して、1人あたり月4万円(最長3ヶ月間)の助成金が支払われます。

正社員として本採用することが条件になっているわけではありませんが、対象事業主にはそうなるような助言や指導を行うことが推進されています。

シングルマザーが就職するための5つのポイント

シングルマザーの就職は難しい。それは、ひとつの現実かもしれませんが、自分や愛する子供のために現実に立ち向かう必要があります。焦りやネガティブ思考に陥らずに、前を向きましょう!
就職するために大切なポイントを5つ紹介します。

1.子供の預け先を確保する

子供を預けるシングルマザー

シングルマザーが就職をする時に1番の心配事は子供のことです。そもそもシングルマザーを雇うのに抵抗がある企業側の意見として「急な欠勤の可能性がある」という理由が挙げられます。

たとえ面接の際に「子供を預かってもらえる環境は整っています」と言って仮に受かったところで、いざという時に欠勤せざる負えなくなった場合はそれが嘘だと捉えられて退職を余儀なくされる可能性もあります。

自分の子供を安心して預けられる環境を確保すれば仕事に集中できるので、就職する前にその体制を整えておきましょう。

子供が急に病気になった場合は?

最大の難関とも言える子供の急な体調不良に対応できる預け先は実家だけではありません。

例えば医療機関、一部の保育園で実施されている「病児保育」は1日2,000円程で朝から夕方まで利用することができます。窓口は各自治体になるので、就職先を探す前に確認しておいた方が良いでしょう。

また自治体によっては「ファミリーサポートセンター」の援助の一環として病児保育を行っている地域もあり、会員登録すれば1時間1,000円以内で利用することが可能なので、こちらも要確認です。

他にも民間の「ベビーシッター」やシングルマザーを支援するNPO法人でも病児保育を行ってくれますが、利用料金は上記の2つよりも高額です。それでも、仕事内容によってどうしても休めない時には利用する必要もでてきます。万が一のことを考えて、登録だけはしておくというのも大切なことです。

2.履歴書は「自分の言葉で書く」努力を!

履歴書を書く女性

志望動機は明確に

他の人との違いをアピールするためにも志望動機は「御社の社風に共感したので」などありきたりな定型文はやめましょう。また、「給料が良いから」「近所で通いやすいから」というのは、本音ではありますが、企業が求めているのはそういった待遇面での答えではありません。

業界研究をしたり、企業のホームページなどは拝見した上で、どんな点に魅力を感じたのか、なぜ御社なのかといった点を自分の言葉で説明してください。

前職の退職経緯を明らかにする

前職は何をしていたのか?また退職理由やブランクなども大きなポイントになります。
まずは前職でどういった仕事をしていたのかを明確にして、その仕事で得られた能力やスキルなどを書き足すと好印象になります。

退職理由についても、結婚や出産に伴う退職なら「一身上の都合」ではなく、「結婚のため」「出産のため」とハッキリ記載しましょう。

長い間主婦業をしていてブランクがある場合は、正直な理由を記載するのが得策です。その間を再就職するための充電期間に充てるためだったという方は、実際に行ったスキルアップ法を記載するのもおすすめです。

3.面接でのアピール方法

働く意欲を示す

生活がかかっているシングルマザーだからこそのやる気をアピールして、他の求職者との違いをわかってもらうのは効果的です。

とは言え面接官の話に耳を傾けずに、とにかく「やる気満々!」だけをアピールしても意味がありません。聞く時は冷静にきちんと聞き、素直さやスマートさをアピールしてください。

言葉に詰まらないようにする

中には意地悪な質問をして適応能力を確かめる面接官もいます。しかし、そこで焦ってしまい、言葉に詰まってしまっては相手の思うツボです。

常に冷静に、堂々とした態度で答えましょう。質問によっては、「申し訳ありません。私にはまだそのような経験がないのでわかりません」と正直に答えてもマイナスにはなりません。

服装や言葉遣いなどのマナーを守る

スーツ姿の女性

面接官が重視しているのは質問の答えもそうですが、身なりや言葉遣いも含まれます。いくら生活に余裕がなかったとしても、ヨレヨレのスーツやボサボサの髪の毛では好印象を与えることはできません。

服装のポイントは清潔感です。高価なものである必要はありませんから、シワシワの洋服や汚れた靴ではなく、パリッとした洋服に身を包みましょう。

また言葉遣いも、最近の流行り言葉を使ったり、語尾を伸ばしたりするのはマナー違反です。ハキハキとした挨拶に始まり、正しい敬語や謙譲語を使えるかどうかを見られていると思ってください。

質問は積極的にする

大抵の面接では最後に「何か質問ありますか?」と聞かれますが、これは自分をアピールするチャンスです。

また、残業の有無や有休の日数、やむを得ない場合の急な欠勤についてなどは、雇用後にトラブルになるよりもあらかじめ質問で確認しておいた方が企業側も助かります。

4.「シングルマザー=マイナス」という思い込みを捨てる

シングルマザーであることが就職にとって不利になるとは限りません。もちろんまだまだ偏見を持っている人もいますが、まったく反対の考え方をする人もいます。

1人で子供を育てるバイタリティーは仕事にも通じるものがあり、最近は「採用すればきっと会社のために一生懸命働いてくれる」というイメージを持つ人もいます。目の前の面接官や採用担当者がシングルマザーをマイナスに考えているとは限らないので、自分自身が卑屈になる必要はどこにもありません。堂々と面接に臨みましょう。

5.落ちても諦めないこと!

シングルマザーが就職をする難易度は高いので、失敗は付き物だと認識してください。こんなに頑張っているのに全然決まらない…と落ち込んでばかりいると「どうせシングルマザーだからダメなんだ」とネガティブな考え方しかできなくなってしまいます。

自分自身が「シングルマザー=不利」と認めてしまえば、仕事を探す意欲もなくなり、最悪の場合は子供のせいにする可能性もあります。

今はシングルマザーではなくても就職は難しい時代なので、簡単に諦める必要はありません。落ちたところで落ち込んでいる暇などないのがシングルマザーの辛いところでもあり、同時に強みでもあるはずです!

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