子どもに言ってはいけない言葉

子どもに言ってはいけない言葉|15のワードと置き換え表現

子供に言ってはいけない言葉を使ってしまっていませんか?悪い言い方やネガティブな言い方はママが思っている以上に子供を傷つけているかもしれません。どんな種類の言葉がいけないのかを解説した上で、代表的な NGワードを15個紹介、どんな風に言い換えれば良いのか置き換え表現のヒントを提案!

子どもに言ってはいけない言葉|15のワードと置き換え表現

心が育たない!子どもに言ってはいけない言葉を言っていませんか?

「一度口から出た言葉は、簡単には取り消せない」なんてよく言うものですが、育児面でも「あぁ、言ってしまった…!」というシーンはしばしばありますよね。頭ではわかっているはずなのですが、ママの心に余裕がなかったり、イライラしたりしていると、思わず口をついて子どもには言ってはいけない言葉が出てしまうこともあります。

大人同士なら心情を察して許しあえることでも、子ども相手では少し様子は変わります。子供だからこそさらっと流せずに、子どもながらに深く傷ついてしまうこともあるでしょう。まだキレイに澄んでいる小さな心に受け止めさせる言葉は、なるべく優しいものがいいですよね。

今回は、子どもに言ってはいけない言葉に焦点を当ててみましょう。

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子どもに向かって「言ってはいけない言葉」とは?子供の心へどれくらい影響するのか

ママに怒られて心が痛んだ子供

子どもに言ってはいけない言葉って、どんな言葉だと思いますか?
「バカ」「早く!」「どうしてできないの?!」この辺りの言葉は、定番かもしれません。他には…?

きっと、挙げ始めたらキリがありませんね。そんな「言ってはいけない言葉」たちを少し客観的に見てみましょう。言ってはいけない言葉は健全な心身の成長にどんな影響力を持っているのか、どうして言ってはいけないのか、幾つかのポイントにまとめてみました。

自己肯定感を潰す言葉と子供への影響

子どもは、親に認められて自信を積み重ねることで、物事に自ら挑戦する意欲を身に付けていきます。

心の発達途上にある子どもの心には、自分は自分であって良いと感じる「自己肯定感」が必要
要するに、自分のことを好きでいられるかどうかということですね。もし、この自己肯定感が低いままだと、自分に自信がなく、失敗を恐れる気持ちが強くなってしまいます。反対に自己肯定感が強いと、何か新しいことに挑戦するときにも、自分を信じて果敢に挑戦していくことができるのです。

この「自己肯定感」をしっかりと育んであげるには、親が子どもを認めることが何より大切です。だから、他人と比べて自分だけ劣っているように思わせる言葉や、度重なる失敗を責めるような言葉は言わない方がいいのです。

こんな言葉がNG!

「他の子やみんなはできているわよ!」「何回言ったらわかるの?」

脅すような言葉と子供への影響

脅すような言葉も、その時々では効力を発揮するようにも見えなくもありませんし、一見絶大な効果があるようですが、実はそうでもありません。子供は注意されている理由がわかりませんし、長期的に見ると、単なる脅しはいずれ効力を成さなくなります。

そうであるならば、ママも脅しでエネルギーを使うのはいかがなものでしょう?もっと効率的に伝わる言い回しを考えるべきと言えるのではないでしょうか?

こんな言葉がNG!

「言うこと聞かないとお母さん怒るよ!」

子どもの理解を置いてけぼりにした指示と子供への影響

食後に一人で遊ぶ男の子

大人にとっての都合は、子どもたちには関係のないこと。例えば、のんびりマイペースな子供の支度にかかって朝の準備が予定通りにいかないとついイライラ!ですが、子どもと大人は別の感覚で生きていると思っておきましょう。

ということで、親の尺度で注意する指示は、ときに子どもには何の効力もないことがあります。躾に効果のなさそうな言葉は、あえて大声で怒鳴って掛ける必要はありませんよね。

こんな言葉がNG!

「早くしなさい!」「お兄ちゃんお姉ちゃんなんだから我慢しなさい!」

人格を否定する言葉と子供への影響

子供の人格を否定する言葉は、言葉の暴力です。絶対にNG!
産み育てていると、親と子には上下関係があるように思えてきます。親子ですから確かにそういう面もありますが、子どもも一人の立派な人格を持っています。最低な言葉で心を傷つけるのはよくありません。

こんな言葉がNG!

「バカ」「出来が悪い子」「あなたなんて産まなきゃよかった」

親の意図が子供にも伝わる言葉を使って「心」を育てましょう

子供への言葉がけは、叱るときであっても、本人に意図が伝わるような言葉を使うのがポイントです。そうすれば「なんでいつも叱られているのかわからない…」という事態は減っていくはずですよ。
ママの言葉がけが上手になれば子供側にも何らかの変化が見られるでしょうし、ママ側も不必要なイライラを避け、力まずに育児ができるようになるでしょう。

子供は親の感じているイメージ通りに自分の存在を受け止めている

初めての海にテンションが上がる女の子

もしもママが「この子はやんちゃで困る…」と思っていれば、たとえ本人に直接言わなかったとしても行動や言葉の端々で、やんちゃだと思っていることは伝わっているものです。つまり、子どもも自分自身のことを、親が思っている通りに「やんちゃだ」と思っているということです。

だから、決してマイナスな評価で子どもを見ていてはいけません。「頭が悪い」と思って接していると、本当に頭が悪いのだと勘違いしてしまう恐れがあります。

子供は親の言葉の鏡

子どもは親の鏡。この親にしてこの子あり。そして、子どもは親の「言葉」の鏡でもあります。同じ地域の人がお互いに同じ方言を話すのは、周りの大部分の人が同じ言語を話しているからです。違う土地に移ると自然とその土地の方言を話せるようになるのは、そのためですよね。

子供の言葉もそれと同じです。もし、親が汚い言葉や粗雑な言葉をたくさん使っていたなら、子どもも似たような話し方をするようになります。親の言葉は子どもに移る。そう思っておきましょう。

子供の話し方や言葉のチョイスが気になるのであれば、あなた自身が普段から言葉のチョイスに配慮し優しい話し方をするように努めましょう。

否定語を肯定語に変えるスキルを身につけよう

だからこそ、親はできるだけポジティブな言葉をチョイスして使いたいものです。
「でも」や「だって」を使うと、ついつい言い訳や否定語が後に続いてしまいます。これを「そうだね」に言い換えると、その次に来る言葉がポジティブなものになりますよ。子供からしても、一旦は自分の意見を認めてもらえた感覚が残るでしょう。

「でも、もうご飯だからお菓子を食べちゃダメ!」ではなく「そうだね、じゃあご飯を全部食べられたら、また食べようか」にすれば、丸く収まると思いませんか?

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私メッセージで伝えると脅しになりにくい

たとえば子供に何か要望があるとき、親は何気なく「〇〇しなさい!」と指示口調で言いがちです。でもちょっと待って!その上下関係を感じさせる指示こそが、実は一番心に響かない可能性もあるんです。

そこで、マネジメントのテクニックとしても使われている「私メッセージ」を使ってみましょう。「早くお風呂に入りなさい!」ではなく、「お風呂に入ってくれないと、ママも寝るのが遅くなって困るな…」これなら、子供でも相手の気持ちに立って考えることができます
きちんと理由がついているので、なぜ注意されているのかもわかりやすいですよね。叱る前に、まずは「私メッセージ」を送ってみましょう。

子育てNGワードの代表15個と置き換えワード

ママの言葉に傷ついた女の子

子育てにおいて使用を避けたいワードを具体的に15個集めました。
どんなに温厚なママでも、どれも一度は発したことのある言葉ではないでしょうか?「じゃあ何て言ったらいいの!」と思ってしまう気持ちもわかりますので、それぞれに言い換えワードのヒントも提案していきますね☆

「いい加減にしなさい(怒ッ)!」

ママの怒鳴り声は、子供の注意を引きますが同時に身動きが取れなくなる声でもあります。パニックになってしまって、何に怒られているのか全くわかりませんが、子供にとって「いい加減」は何を言われているのかわからないワードの代表格でもあります。

どう言えば伝わる?

まずは、本人がしている状況を説明します。
「そうなんだね、〇〇したいんだね」と言うと、子供も自分のやっていることがわかります。その上で「でもこれから〇〇しなきゃいけないから・・・をしてほしいな」という風に伝えると、ママも子供もなるべく穏やかに物事を進められるでしょう。

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「ちゃんとしなさい!」

「いい加減に!」と同じく、子どもには「ちゃんと」が具体的にはどういうことなのかがわかりません。「きちんと」の程度なんて、大人のはかった尺度ですよね。だから「ちゃんとしなさい!」と何度言ってもあまり効力がないのです。

どう言えば伝わる?

ママが思う「ちゃんと」の状況を他の詳細な言葉に置き換えて伝えてあげることが肝心です。
たとえば「ちゃんと座りなさい」は「背筋ピシッと」や「キリンさんみたいに」と具体的にイメージできる言葉に言い換えます。実はこれ、保育士さんや幼稚園の先生も使っている技なんですよ。

「早くしなさい!」

マイペースに行動する男の子

時間の感覚は大人よりも子どものほうが断然ゆっくりです。
大人の都合があるとはいえ急かしすぎると、そのうち自分で自発的に物事を進めることをやめてしまいます。やらなければそのうちママが怒って全部やってくれるからと思うようになるからです。

どう言えば伝わる?

時間の感覚がついていない子供には、時計をみせながら「この針がここまできたら、バスが来るよ!ゆっくりご飯を食べていたら、バスが行っちゃよ!」とママが急いでいる理由を伝えること。

その上で、急いでいるときもなるべく子供の手で物事を進めさせましょう。
「こんなときはどうしたらいいのかな?」と、早くできる術を共に考える方向に視点を移していきます。じれったいですが、ママの踏ん張りどころですね。

「置いていくよ!」

置いていくよと言われると、子どもは想像以上に焦ります。本当に置いていかれると思って深く傷ついてしまう子もいるようです。その分子供にとっては「脅し」と変わらない言葉です。

でも、個人的にはこの言葉を使わずに済む子はきっと聞き分けの良いお子さんだけではないかな?とも感じます。スーパーや公共の場所でわがままを言ったり、少し目を離した隙に逃げ出してしまったりする子など、ときには必要な言葉なのかもしれません。

どう言えば伝わる?

こどもにとっては「捨ててしまうわよ」という強いメッセージが込められた言葉ですから、言わずに越したことはありません。スーパーでよく聞くこの言葉、どうやったら他の言い方に置き換えられるでしょうか?
置いていくよ!と言うのではなく、帰宅後の楽しいことで気をひいた方が傷つかずに済みますね。

「泣くな!」

人見知りが激しい男の子

子どもにとって泣くことは、抱えた感情を発散させることでもあるのだそう。だから子どもが泣いているとき、気がすむまで泣かせる方がいいらしいのです。

どう言えば伝わる?

とはいえ延々と泣かれるのも辛いので、「○○できないのが悲しいのかな?」と本人の言葉にできない心情をこちらが代弁してあげましょう。そうすれば、子供側の気持ちも整理されていきます。

「うるさい!」

おしゃべりが過ぎたり、静かにしてほしいときに騒いでいたりすると、ママもイライラしてきてつい「うるさーい!」と怒声が飛び交います。おしゃべりや元気すぎるのは、言ってみれば個性の一つ。

大人しくてゆったりした子だけが褒められていては、子どもからすると堪ったものじゃありませんよね。ママがある程度個性と受け入れる部分も必要です。ただ、公共の場ではマナーとしてしっかり躾なければなりませんが…。

どう言えば伝わる?

年齢に応じて公共の場などではどのように振る舞うべきかを教えていきましょう。
とはいえ、子供という生き物はテンションが上がると周りのことはうっかり忘れてコントロールを失ってしまいがち。このようなときは「うるさい!」ではなく、「しーっ」と静寂を促す方が優しい言い方です。

ですが、優しく言ったところで聞いてくれるとは限りません。そのときは、「ここはどこですか?」「騒ぐと周りの人はどう思いますか?」と、テンションが上りすぎた子供が我に返る言葉を投げかけてみて。私メッセージも試してみましょう。「あなたが大きい声でさわぐならママお出かけしたくないな」と言えば、考え直してくれる可能性は高くなります。

「怖いおじさんに怒られるよ!」

怒られて顔だけ隠れる男の子

言うことを聞いてくれないときのために、鬼や怖い人を味方につけているママは多いのではないでしょうか?恐怖を感じる相手がどこかに構えているという設定は、ママたちの最後の砦でもあります。でもこの言葉は、親が躾の意味を理解していないとも言えます。

どう言えば伝わる?

叱るときは全般的にどうして叱っているのか、何故それが行けないのか、子供の理解を促すことが大切です。どうしたらいいのかを子供と一緒に導き出すスタンスでママの要望や気持ちを私メッセージで伝えましょう。
怯えさせて短期的な効力を期待するよりも、子供本人の理解力や共感力を上げていく努力をする方が、長い目で見ると効果があります。

「言うこと聞かないと〇〇だよ!」

この言い方も脅しで子供をコントロールしようという言葉ですので、子供はどうしてママの言うことを聞かないと罰を与えられるのか大切なところが伝わっていません。叱られている理由が明確に示されていませんよね。

どう言えば伝わる?

なぜダメなのか、なぜ悪いことなのか、きちんと伝えてあげましょう。ママの尺度と子どもの尺度は違いますから、一つ一つ教えて行ってあげるのが「躾」ですよね。

「(あの子は出来ているのに)どうしてあんたはできないの?」

子供同士に優劣をつけることは、劣等感を感じたり自己肯定感を弱めたりする恐れがあります。みんなができているのに自分だけできない状況は、子供本人が一番知っています。追い打ちをかけて劣等感を与えてしまうと、さらに自信をなくしてできなくなってしまいます。我が子を認めず、まるで責めるような言葉であるため、避けるべきです。

どう言えば伝わる?

子供もうすうす気付いていることが考えられるので、追い込むワードではなく、あなたの努力はみているよ、とちゃんと見ていてあげていること、そのうえで応援する言葉を選択しましょう。
「いつかできるようになるもんね!」と子供の可能性や力を信じてあげるような言葉がけも良いですね!苦手意識が生まれやすいなかなか上手にできない行動に対して、ポジティブなイメージを持てるようにしてあげるのが親の役割です。

「お兄ちゃんorお姉ちゃんなんだから」

二人の姉に手を引かれる弟

長男や長女にしっかりしてほしい気持ちや年齢的にも上の子を頼りにしたい気持ちはよくわかります。ですが、子どもにとってはあまり関係のないことですよね。誰かと比較しない方が良いのは、兄弟間の関係においても当てはまります。

「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」なんて言って、下の子に対して納得行かない我慢を強い続けていると、それがきっかけでお兄ちゃんは自己表現の手段がわからなくなってしまうことにもなるかも知れません。

どう言えば伝わる?

叱ったり注意したりする理由に上の子だからという年齢要素は用いない方が良いでしょう。お兄ちゃんやお姉ちゃんという理由づけをするのは、ポジティブな言葉のときだけが望ましいですね。
「さすがお兄ちゃんだね」「お姉ちゃん、お世話してくれてありがとう」このように言われれば、上の子も長子であることに自信を持てますよね。

「子供だからできないでしょ!」

子どもだからできないというのは、子どもからすると信頼されていないと感じてしまうそうです。
日々成長を重ねる子どもにとって、その一瞬が最も大人に近づいているとき。自分のことを意外と大人だと思っているなら、子ども扱いは不当に感じるでしょう。困ったことに、パパやママと同じように自分にも色々なことができると思っているものなのです。

どう言えば伝わる?

ひとまずやらせてみて、できなければパパやママが助けてあげるのが最も納得のいく方法だとは思いますが、そんな時間も毎回は取れませんよね。
急いでいるときに子供がやりたい!とせがんだら「これはママの仕事だからやるね」とか「ママこれ好きなんだ、やらせてくれる?」などと言って切り抜けたほうが無難かもしれません。

年長さんや小学校に上がったくらいからは、出来ないことに対してすぐに手出し口出しするのではなく、その子の成長に応じて、どうしたらできるか考えて再トライさせることも大切です。

意外?!こんな言葉にも使い方には気をつけて

褒めているように見える言葉でも、よくよく考えるとあまりいい褒め方ではないこともあります。
叱るときだけでなく褒め言葉も言い方次第で良くも悪くもなるもの。どうせなら、さらに効果を発する良い褒め方をしたいですよね。
ぽろっと言ってしまいがちな言葉のどこがどうダメなのか、どう言い換えればいいのか、しっかりチェックしておきましょう!

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「いい子ね~」

耳かきが大好きな男の子

一見褒めているかのように思えるこの言葉、実は大人の評価が如実に出ている言葉なんです。日頃からいい子だと言う理由で褒められれば、子どもはいい子にしていれば褒められると感じます。それはそれでいい行いをしてくれて助かるのですが、方向を間違うなら、自分がどうこうではなく、大人の顔色をうかがい、いい評価のためにいい行動をするようになってしまいます。

どう言えば効果的?

大人が思う評価ではなくて、あくまでママやパパ自身がどう思ったかを軸にして伝えるのがポイントです。「〇〇してくれて嬉しいな」「〇〇してくれてありがとう」の方が適切でしょう。

「お利口さんね」

「いい子ね」と同じテイストの言葉ですね。何か目標を達成できたとき、褒めると子どもはどんどん伸びていきます。しかし、結果に注目してばかりだと、取り組み方など過程の大切さを覚えられません。子どもなのに結果至上主義になる可能性があります。

どう言えば効果的?

本人が目標達成のために努力したことに焦点を当てて褒めてあげましょう。大人になれば、嫌でも結果で評価されます。それまでは努力をしたことや工夫をしたことといった「過程」にこそ賞賛を与えてあげたいものです。「よく頑張ったね」の方がベターです。

「この絵、上手ね」

ダメっていうほどの言葉でもありませんが、子どもの作ったものには、本来優劣がありません。
何が素晴らしくて何が下手なのか、それは大人が作り出した価値観であって、子どもの表現をそれに当てはめて考える必要はありません。
大人の価値観を植え付けてしまうよりも、子どもの感受性や創造性をそのまま保ってあげる方がいい子育て・教育です。どれが上手でどれが下手なのか、教えてあげなくてよいときもあるでしょう。

どう言えば効果的?

「へ~これは何を書いたの?」と作品を同じ目線で鑑賞するスタンスをとりましょう。

「〇〇ちゃんよりすごいね!」

機織りが得意な女の子

褒めているようでいて、一方で競争意識を煽っている言葉です。子どもたちは、言われなくても優劣がわかっているときがあります。あの子より出来ているという自信は、本人だけが感じていればそれで十分。親があえて言わなくてもいいのです。子供の方が常に優れているということはありません。普段から他人と比較して褒めていると、反対に自分が劣っているときに大きく自信をなくしてしまいます。

どう言えば効果的?

あくまで本人がどうなのかを基本にして褒めます。比較をするときは、誰かとではなく過去のその子自身との比較をしましょう。また、「(子供の名前)ちゃんのこういうところがすごいね」と具体的に褒めてあげるのも良いですね。

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子どもを傷つけてしまう言葉はあるけれども、言い換えもその分たくさんある

言いたいこと一つをとってみても、ポジティブな言い方やネガティブな言い方、いい言い方や悪い言い方があります。言葉がけ一つで子供がどんどん成長したり、反対に自信を失ったりするのですから、言葉の効力は計り知れません。

言ってはいけない言葉や注意して使わなければならない言葉はいくつかありますがその分言い換えの方法もたくさんあります。良い言い方やポジティブになれる言葉がけを意識して使いたいものですね。