子供の偏食に親はどう向き合う?

子供の偏食…成長への影響は?原因や偏食を悪化させない対策

子供の偏食や好き嫌いはなるべくなくしてあげたいものですが、親の対応ひとつで子供の偏食は悪化も改善もするようです。子供はどんなものを嫌う傾向にあるのか、ひどい変色の原因を味覚の発達面から解説し、親ができる好き嫌い対策として子供の困った偏食を改善していくメソッドをご紹介。

子供の偏食…成長への影響は?原因や偏食を悪化させない対策

子供の困った!偏食や好き嫌いを改善する上手な方法を学ぼう

子供の好き嫌いは、いつもママ泣かせ。人間みな、好き嫌いの一つや二つあるのが当たり前なのですが、子供は食べられない食材が多かったり、見た目だけで食わず嫌いをしたりするものです。

健やかな成長発達のためにも、できる限り何でも好き嫌いなく食べてもらいたいのが親心ですよね。
今回は、子供の偏食と好き嫌いにスポットを当てて、上手な改善方法を一緒に探っていきましょう。

偏食ってどれくらいの程度を言う?

偏食気味の男の子

偏食について考えるとき、比較として出される言葉はおそらく「好き嫌い」ではないでしょうか?一般的に「好き嫌い」というと「ほうれん草が嫌い」だとか「きのこ類は食べられない」とか、ある食材が何らかの理由で食べられないことを指し示していますよね。

一方、偏食のイメージはどんなものでしょうか?偏食は好き嫌いが極端に多く、例えば白米と芋類ばかりを食べたり、野菜と分類されるものは全て食べなかったりというようなことをイメージするのではないでしょうか?

好き嫌いも偏食も、味覚や食感など何らかの理由があって特定のものが食べられないことには変わりませんが、偏食は、嫌いなものが広範囲で、栄養面での心配が出てくるレベルの好き嫌いだと言い換えることができるかもしれませんね。

子供が好き嫌いする原因は?一緒に楽しく食べる克服方法
子供が好き嫌いする原因は?一緒に楽しく食べる克服方法
子供の好き嫌いは栄養が偏り成長にもよくないばかりか性格にも影響がでると言われています。年齢ごとの好き嫌いの直し方、トマトやピーマンなど嫌いな野菜を調理の仕方で克服する方法です。

偏食が問題になるとき

偏食が問題となるのは、やはり発育面での心配が出てくるときです。成長発達の過程で、短期的あるいは中期的に好き嫌いが増えたり、偏食傾向が強くなったりするのは仕方のないことではあります。しかし、何ヶ月にも渡って特定の食べ物しか口にしないような偏食は考えものです。

小さい頃からお野菜全般が嫌い、お魚は一種類も食べられないというような場合も、親としては栄養面で心配になりますよね。子供が偏食を乗り越えるまでの間は栄養素を他の食べ物で補うことも考えなければなりません。
また、食物繊維が足りていないと、もともと便秘傾向のある子供はさらに便が固くなります。宿便がたまるのはあまりよろしくありませんね。

なぜ偏食になる?偏食の理由と子供の味覚と発達

子供はなぜ偏食になりやすいのでしょうか?
その理由の一つには、まだ子供故に自制心が働かないからということがあります。
大人の私たちは、少々苦手な食べ物であっても、身体への栄養を思ったり、周りの目を気にしたりして我慢して食べることができます。しかし子供は、自分の気持ちの赴くままに生きていますから、嫌なものは嫌!―――こう言った大人と子供の状況の違いが偏食の理由の一つに挙げられるのではないでしょうか?

でも、偏食になりやすい理由はそれだけではありません。子供の味覚は大人の味覚とはかなり違ったものです。実は、子供の味覚の鋭さは、大人の2倍。舌にある『味蕾』と呼ばれる味を感じる組織の知覚能力は大人より遥かに優れているのです。
味覚が鋭いからなら、食べるたびにいろいろな情報があふれてきて好きや嫌いが多くなるものでしょう。

子供たちが大人の世界の食べ物を大人と同じように美味しいと感じることができるのは、まだまだ先の話なのです。

味・においが嫌い

食べ物の匂いが苦手な男の子

カレーライスに大人用のルーと子供用のルーがあるように、大人と子供の味覚には違いがあります。甘いものを好むのは、子供の特徴ですよね。いろいろな味覚の中でも、苦味や酸味、辛味は、子どもにとっては苦手な味。子どもの苦手な野菜の代名詞、ピーマンも苦味がある食材です。大人になってから美味しく感じるようになったパパやママは多いはずです。

子供が嫌いな食べ物の共通点は香りや色の濃さ

色が濃くて、香りの強い野菜は子供たちから不評です。

  • ピーマン
  • しいたけ
  • おくら
  • なす

しいたけは年中安定供給されていますし、他の3つの野菜はどれも旬になると安価になって、ママからすると家計のいい味方です。でも子どもたちにとっては、味や野菜の香りに特徴があって、子供が好んで食べる野菜ではないかもしれませんね。

子供の苦手な味

子供は本能的なところで非常に動物的に優れた感覚を持ち合わせています。それは、世の中や物事を十分に知らない自身を守る防衛本能ともなっています。「苦いものは毒」「酸っぱいものは腐っている」―――このことは大人なら経験を通して、また生活の知恵として知っていることですが子供は知りません。

ですが、なんと子供たちが苦いものや酸っぱいものは好まない味覚になっているのには、これらを本能的に察知するためなのだそう。酢の物やゴーヤを好んでパクパク食べる幼児はあまりいませんよね。つまり、苦い味や酸っぱい味は苦手意識を持ちやすいのです。
動物の生き延びる知恵のようなものが遺伝子レベルで組み込まれていると考えれば、すごいことに思えてきませんか?

味覚が特に敏感な子がいる

感覚の鋭さは個性です。生まれつき神経質な傾向を持ち、友達とお砂場で遊べない子がいるかと思えば、転げたことにも気づかないようなダイナミックな子もいます。
味覚についても例外ではなく、味覚の許容範囲が広くてなんでも食べられる子もいれば、食感や味に繊細な子もいます。

発達障害の一種である自閉症の子は、特に感覚が敏感で、食に対してのこだわりが強い傾向にあります。偏食がひどい時期には、数種類の食べ物だけしか食べてくれなくなることもあり、ママを困らせてしまいます。

食感が嫌い

カラフルな見た目が苦手な女の子

「もさもさ」「ニュルッ」「つぶつぶ」子供の舌は敏感ですから、食感にも当然敏感です。また、大人のように食の経験値が高いわけではありませんから、ちょっと特異な食感には苦手意識を感じやすくなります。オクラや納豆、いくらなどの変わった食感のものは嫌いな子が多いですよね。

食わず嫌い

食べたら絶対好むような食べ物なのに、見た目だけで判断してどうしても食べてくれないこともありますよね。食わず嫌いは、食べられるものかもしれないのに非常にもったいない好き嫌いです。

初めて食べるものへの警戒心

子供は基本的には好奇心旺盛な生き物ですが、食べ物に関しては慎重な面があるようです。子供は経験値が浅く、見たこともない食べ物に出会ったときには、あれこれ記憶を巡らして身構えているのだとか。

例えばほうれん草が苦手に感じると、小松菜やニラなどの似たような見た目の野菜を拒むことがあります。これはきっと「あの緑色の葉っぱは前に食べたときに美味しくなかったからこの緑も同じように美味しくないはず」と判断しているのでしょう。

親と子供の食を通した仁義なき戦い~偏食克服方法

偏食の克服は、まさに親と子の攻防戦!なんとか嫌いなものを減らしてほしい親の思い、どうしても食べたくない子供の気持ちがぶつかり合います。そんな仁義なき戦いを、親はどうすれば制することができるでしょうか?

偏食を克服していくためにやるべき5つのこと

好き嫌いについて語る親子

無理強いはしない

無理にでも食べさせる方がいいのか、それとも本人の意思に任せるのか、これは親にとっては大きな葛藤がある選択ではないでしょうか?無理強いすれば余計に嫌がるかもしれないし、かといってそのまま子供の気持ちの向くままにさせておくのは甘やかしなのでは…非常に難しい判断です。

最近の育児や教育の考え方では、好き嫌い関係なく何が何でも完食を目指さなくても良いとされています。つまり、嫌がる子供を泣かせてまで苦手な食べ物を食べさせなくてもいいということです。

ある食材を食べられないことよりも、食事に対する嫌悪感を抱いてしまうことの方が問題は根深くなります。特に幼少期は食の楽しさを味わって、食べる意欲を育んでいく時期ですので、何が何でも食べさせなければ!と無理強いしてしまうのは考えものということですね。

レシピの工夫もやっぱり大切

無理強いしない代わりというのもなんですが、嫌いな食べ物を食べられるようになるためには、やはり親側の工夫が不可欠です。匂いが原因で食べられない青臭い野菜や匂いの強い魚などは、匂い消しの処理を丁寧にしたり、細かくして他の食材に紛れさせたりしてみましょう。

ハンバーグに混ぜ込むのは定番中の定番ですね。野菜嫌いの子には、味が気にならなくなるスープ、魚のメニューは味付けにカレー粉を使うのが手軽でおすすめ。魚の青臭さが一気に取れて美味しくなります。

おやつを上手に活用して

子供はおやつの時間が大好きです。食事としては食べられない食材も、おやつの中に含まれているくらいなら食べられることもあるかもしれません。砂糖のとりすぎには注意しながらおやつも上手に活用していきましょう。

例えば、残りご飯で作るおせんべいの中に野菜を刻んだものを混ぜて味付けすれば、食事を補うおやつの出来上がりです。

食事の環境を見直し!楽しい食卓を作る

孤食ではなくなるべく家族みんなで

朝食はみんなで摂る家族

私たち大人にもそうですが、子供にとっても孤食は決して良いものではありません。
良い記憶と味は結びつきますよね。食の基本を培う幼少期こそ、家族とともに囲む食卓を増やしていきたいものです。明るい雰囲気の食事ならば、食べられるものも増えるかもしれませんし、兄弟や親が食べている姿に触発されて食べ始めることもあります。

子供と一緒に調理をしてみよう

いわゆる食育の一環です。食べ物をいただくということは、命をいただくことです。そして、ママが毎食調理をしてくれるからこそ食事を摂ることができます。

子供と調理をともにすることで、それら一連の流れを知ることができ、食事に対して関心を持つことができます。また、自分が洗ったり切ったりした食べ物には愛着が湧いて、自然と食べる意欲も出てくるものです。幼児さん以上の年齢ならぜひ一緒にやってほしい好き嫌い対策です。

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レトルト・インスタントの味ばかりに慣れさせない

レトルトやインスタント食品は手軽で便利、忙しいママの味方ではありますが、その味ばかりに慣れさせないようにしたいですね。レトルトやインスタントの食べ物には添加物も多く含まれており、万人受けするように味も濃く調整されています。家庭の味付けが一番美味しいと感じられるように、食事はなるべくママの味を優先させましょう。

深刻に考えすぎないことも重要

食べないからといって、ママが深刻になりすぎる必要はありません。このまま一生好き嫌いが多いままでいることは少なく、成長とともに徐々に味覚も変わってきて食べられるようになるものも多いのですよ!

子供が食べてみようと思える工夫

褒めて持ち上げる

たとえ大げさでも、しっかり褒めてあげましょう。嫌いなものが一口でも食べられたら、オーバー気味に「すごーい!食べられたんだね!」と認めてあげましょう。本人も得意げになって、以降も食べてくれるようになればこっちのものです。

好きなものとのセット

子供の好きな食べ物への執着には目を見張るものがあります。嫌いなものが食卓に出ているときには、子供の好きな食べ物もセットで出してみましょう。食後のフルーツやデザートも効果的ですよね。
頑張ってお野菜を食べれば、大好きなイチゴが食べられる。この条件なら飲んでくれる子もいるでしょう。ママの言うことがきちんと聞けるようになった3歳以降におすすめできる方法です。

とにかく全く食べない!偏食がひどい時期はどうすれば?

子供の偏食に悩むママ

2歳イヤイヤ期、とにかく食事自体を拒否!

魔の2歳児。イヤイヤがひどい時期には食べムラや偏食がひどくなる子が出てきます。自我の目覚めと、自分の欲求が叶わないフラストレーションが食にも出てくるのでしょう。わざとご飯をストライキしてみたり、食べている途中に走り回ったりします。

イヤイヤ期の偏食は、時期が来れば次第におさまってくることがほとんどです。中には白米しか食べない、お菓子しか食べないといった厳しい状況もありますが、その状況が永遠に続くわけではありません。必ず落ち着きを取り戻すときが来ますので、静かに見守りながらときが経つまでやり過ごしましょう

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2歳の食育・しつけの工夫

立ち歩く、食べない、自分で食べる意欲が低い、食べ物で遊ぼうとする…2歳児の食事に関する悩みは尽きません。
遊び食べを許容していい時期はもう終わっているので、食べ物で遊ぼうとするならばしっかり言い聞かせましょう。食べる意欲がない子は、まだママのサポートありでもOKですが、少しずつ練習は必要です。集団生活が始まるまでに一人でも食事を摂れるようになるのを目標にしましょう。

そして、何よりも大変な食事中の立ち歩き。特に男の子は落ち着きがなく、食卓に座っても5分と持たない子も多いはずです。集中力を保てない小さな子が食事注意立ち歩いてしまうのは、仕方のないこと。とはいえしつけは必要です。根気強く着席するように促しましょう。あまりにもひどいときには、途中で食事を下げてしまう方針のご家庭もありますね。

栄養面が心配なとき

フォローアップミルク、牛乳

偏食がひどくて栄養面で心配があるときには、サプリなどを取り入れた方が良いのか悩む方もいらっしゃいます。もしも何か手だてを講じたいのなら、フォローアップミルクや牛乳を飲ませてみましょう。

フォローアップミルクは3歳頃までの子供の食事をサポートします。偏食で食事量が不足していると子供自身もご機嫌が悪くなりがちです。ミルク類は腹持ちがするので、少しはそれが緩和されるかもしれません。

ただの偏食ではない?注意して見てあげたいとき

偏食が酷い時期が長期にわたると、健康面で心配が出てくることがあります。注意して見てあげるべきポイントをいくつか紹介しますので、気になるときには医療機関に相談してみましょう。

痩せてきた気がする…病院受診は?

栄養の偏りをチェックする医師

子供の発育はセオリー通りとは行かず、背が急に伸びたり、横にふっくらしたり、あるいはどちらも停滞したりを繰り返して成長していきます。ですので、食べる量が少なくて体重増加が停滞していても、そんかに気にしなくても大丈夫。

しかし、偏食で体重がどんどん減っているようなら、何かのおりでもよいのでかかりつけの先生に相談してみましょう。逆に、高カロリーのものばかりを偏食している場合も、ひとこと相談しておけば安心ですね。

吐く回数が増えてきた

偏食を心配するあまりに、親や周りの大人たちが食べさせることに躍起になっていると、精神的・心理的な原因で吐くなどの症状が現れることも稀にあります。このような心あたりがある場合には、今一度食事環境や方針を見直してみる必要があります。
もしも頑張って食べさせることがかえって本人の負担になっているようなら、少し寛大に考えてあげなければ食べること自体が嫌いになってしまいかねません。

ともあれ、純粋に食べあ食材が嫌いで嘔吐している場合もあるので、まずは子供の食事の様子をしっかりと見てみましょう。

食物アレルギーは偏食ではありません!

「〇〇のような種類の食べ物はどうしても嫌がる」・・・子供の偏食の理由にたいして心当たりもないときは、アレルギーの可能性も視野に入れてみる必要があります。

例えばパイナップルやキウイなどの南国の食べ物ばかりを嫌う子がいたとしましょう。味を嫌っているわけではなさそうなのに…と思ってふと口の中を覗いてみたら、なんと舌が大荒れ!パイナップルやマンゴーのせいで舌が荒れていたのです。
このように本人が無意識に嫌がる食べ物の中には、もしかすると食べると体調が悪くなるから嫌がっているものもあるかもしれません。食物アレルギーは健康を脅かすものであり、もはや偏食に括られるものではありません。

食べられるときを待つのも大切、でも一方で親の工夫も大切

子供の偏食は親にとってなかなか対応の難しい事柄です。今きちんと好き嫌いを少なくしておかないとあとあと大変だから…とついつい厳しく接してしまいがちです。

でも、何度も言いますがこの状況が一生続くわけではありません。親として子供の好き嫌いは放置するべきではないとはいえ、子供にひどい偏食があったって、いつかある程度は緩和されたり、成長とともにどんどん食べられるものが増えたりする時期はきっときます。そのときまで、「一口だけ頑張ってみよう」「食べてみたら美味しいこともあるのよ」と苦手なものを克服するように促しつつ、また地道に諦めず、どうにかこうにかやり過ごすのもひとつの策です。

親側は、好き嫌いを改善するレシピなどで工夫をしながら、子供の食べてみようという意思や味覚が変わってくるのを待ちましょう。

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